XQ125 XQ150 MAXSTERの年式

今日はフランスの MBK 工場で製造されていた XQ125 の年式についてを。と思ったが、あっさり終わってしまったので、追加で XQ150 の年式についても。

XQ125 2002 5HT3 [MAXSTER]
XQ125 5HT3

XQ125 / XQ150 は2001年にヨーロッパで発売されたモデル。ペットネームは MAXSTER で、MBK 版は THUNDER であった。ヨーロッパで YP125 MAJESTY / SKYLINER の売れ行きに気を良くして、同系統のエンジンを使って 2000年に XN125 / XN150 [TEO’S / DOODO] を発売し、2001年に XQ125 / XQ150 を発売したが、商業的には成功したとは言えず、どちらも2002年が最後のモデルとなった。同じタイミングの2001年に YP150 MAJESTY / SKYLINER も発売されたが、こちらも2002年が最終となっている。


まずは、XQ125 の年式一覧を。2年の4モデルしかないが。販売国についてはヨーロッパであるが、国が限定されているので国際識別記号で記述している。

code name year country remarks
5HT1 XQ125 2001 I, F, D, E, CH, GB MAXSTER
5HT2 XQ125 2001 I, F, D, E, CH, GB THUNDER
5HT3 XQ125 2002 I, F, D, S, GB MAXSTER
5HT4 XQ125 2002 I, F, D, CH THUNDER

同様に、XQ150 の年式一覧を。やっぱり2年の4モデルのみ。販売国は少なくなっている。

code name year country remarks
5LG1 XQ150 2001 I, D, E MAXSTER
5LG2 XQ150 2001 I, D, E THUNDER
5LG3 XQ150 2002 I, D MAXSTER
5LG4 XQ150 2002 I THUNDER

MBK 版 THUNDER の写真は手元にないので、YAMAHA MAXSTER のカラー一覧を。色も見た目も 125cc と 150cc で違いはないので、150cc も併記しておく。

code year photo
5HT1 2001 BLACK 2
XQ125 5HT1 A


DEEP PURPLISH BLUE METALLIC C
XQ125 5HT1 B
5LG1 2001
5HT3 2002 GRAY METALLIC 6
XQ125 5HT2 A


DEEP PURPLISH BLUE METALLIC C
XQ125 5HT2 B
5LG3 2002

スペックを比較すると、重量を含めて同じ値となっている。それもあって、エンブレム以外で XQ125 と XQ150 とを見分けるのが不可能に近いぐらいである。パーツ単位で比較すると、駆動系ではウェイトローラーの重さが異なっており、XQ150 ではクラッチが1周り大きなものとなっている。XQ150 での二次減速比も、XQ125 の 44/12 (3.666) から 42/14 (3.000) と高速寄りに振られている。キャブレターも共通だが、ジェット類でのセッティングが異なっており、例えば XQ125 のメインジェットは #116 だが XQ150 だと #114 となっている。

日本にも少数輸入販売されたようで、極稀に販売されていたりするが、年式も経っているのもあって今では希少な存在となっている。洗練されたデザインで目を惹くのだけど、トラブルが多いようであるし、部品の入手にも難が出てきているので、今となっては進んで乗ろうと思わないが。

タイでMT-15発売

今日は別なモデルのことを書く予定だったのだけど、昨日タイで MT-15 が発売されたため、今日は MTN155 [MT-15] についてを。

MTN155 2019 B7D1 [MT-15]
MTN155 B7D1

もう既に書いてしまったが、MT-15 はモデル名 MTN155 となり、タイ向けでのモデルコードは B7D が割り振られた。インドネシアではまだ発売されていないが、インドネシア向けは B8D が割り振られている。


タイ向けはタイ製造となり、インドネシア向けはインドネシア製造となる。まずは、いつものようにモデルコード一覧を。ヤマハタイの web ページには MT-15[2018] とあるが、モデル的には2019年モデルとなっている。

code name year country remarks
B7D1 MTN155 2019 タイ
B8D1 MTN155 2019 インドネシア

インドネシアでは10月発売の予定であったが、YZF-R25 / YZF-R3 のリコールなどもあって延期となっている。もうしばらくしたら発売されるとの情報もあるが、リコールの状況次第のようである。

実はタイで MT-15 が発表されたとき TFX150 M-SLAZ のモデルチェンジぐらいに考えていて、ここには書かなかった。結局、ペットネームも MT-15 で販売となった。TFX150 の M-SLAZ や XABRE や TFX 、VXN155 の VIXION 、FZ150 の BYSON や FZ150i のリプレイスとなっていくようだけど、しばらくは併売されそうである。まずは、タイでの M-SLAZ と比較をしてみる。

MTN155 2019 B7D1 [MT-15]
MTN155 B7D1
TFX150 2018 B485 [M-SLAZ]
TFX150 B485

かなり似た外観となっている。
インドネシアでは XABRE と VIXION に加えて、空冷の BYSON や、250cc クラスの MT-25 も発売されているので競合しそうである。インドネシアでは MT-15 の発売がまだなので、タイ向け MT-15 の写真と、XABRE, VIXION, BYSON, MT-25 と比較してみる。

MTN155 2019 B7D1 [MT-15] (タイ)
MTN155 B7D1
TFX150 2017 BG72 [XABRE]
TFX150 BG72
VXN155 2019 BT32 [VIXION R]
VXN155 BT32
FZN150 2017 2UP3 [BYSON FI]
FZN150 2UP3
MTN250 2018 B047 [MT-25]
MTN250 B047

これだけ発売するとなると、かなり分散がおきてしまう。2018年モデルが出ていない XABRE と BYSON はそのまま発売終了でしょう。
この MTN155 MT-15 エンジンはインドネシアでは既に VIXION R に搭載されており、155cc 版の YZF-R15 とも共通のエンジンである。さらには、TRICITY 155 や NMAX 155 などのスクーターモデルともシリンダーを共通化しており、うまく流用している。そのため、改造パーツの流用ができたりするので、チューニングする人にとってもありがたいことになっている。

タイではパーツカタログが公開されているので、ざっと眺めてみると、YZF-R15 や M-SLAZ などから流用している部品が多く、うまくまとめた感じである。パーツカタログで見慣れないモデルコードが1つあって、イグニッションコイルが B0A から始まる部品番号となっている。手元の資料を見てみたが B0A から始まるモデルコードは確認できなかったので、これが他の国向けの MT-15 となるのか気になるところ。

155cc 版の YZF-R15 はインドでも製造されており、この流れでいくとインドでも MT-15 が発売されそうである。ヨーロッパや日本で正式発売は厳しいかもしれないが、南米などを含めた新たなるグローバルモデルとして広がりそうである。