V125 Y125Zなどの年式

今日は V125 の年式についてを。V125 は主にマレーシアで発売されていたモデルで、ヤマハマレーシアでの最後の公道2サイクルモデルとなった。先月ぐらいまでは web ページのラインナップにあがっていたが、とうとうカタログ落ちしたので、書くことに。

V125ZR 2017 5XKB [125ZR]
V125ZR 5XKB

V125 は1998年に発売されたモデル。販売名を含めたペットネームがバラバラで、モデル名もあってかなりややこしくなっている。ワイヤースポークホイール版は Z で、キャストホイール版は ZR が付くのは共通だが、例えば Z が付くモデルでも 125Z / Y125Z / Z / Z125 と表記があり、ヤマハ公式の web ページでも統一が取れていない。なので、ここではペットネームで呼ぶことはあきらめて、モデル名の V125 とする。後述するが、それでも一部違っていたりするのだけど。


いつものように、モデルコード一覧を。5BU1 が1998年と2000年にあったり、装備が違ってもモデルコードが同じなのはミスではなく、簡単に言うと東南アジアだからという理由。

code name year country remarks
5BU1 V125 1998 マレーシア Z
Y125 ギリシャ Z
5BU1 V125 2000 マレーシア Z
5BU2 V125 2002 マレーシア Z / ZR
5XK1 V125 2003 マレーシア Z / ZR
5XK2 V125 2005 マレーシア ZR
5XK5 V125Z 2007 マレーシア Z
5XK6 V125ZR 2007 マレーシア ZR
5XK7 V125ZR 2009 マレーシア ZR
5XK8 V125ZR 2012 マレーシア ZR
5XK9 V125ZR 2014 マレーシア ZR
5XKA V125ZR 2014 マレーシア ZR
5XKB V125ZR 2017 マレーシア ZR

1998年にマレーシアと同じモデルコード 5BU1 で、ギリシャで発売されていた。モデル名を確認すると Y125 となっており、ペットネームは Z もしくは Z125 であった。Z だけだと混乱するため、”YAMAHA Z” などと呼ばれることが多いようである。ギリシャ向けでのパーツの変更点はあるのか確認してみたが、ホーン(クラクション)以外はマレーシア向けの 5BU1 と全く同じ。ギリシャ向けの CDI は末尾 01 の改良版が装着されているので、マレーシア向けの発売が先ということになる。

この V125 は何故かベトナムでも多く走っているようなのだけど、正式発売されていたという資料は見つからなかった。輸出されたものだと考えられるが、数が多いので実際のところは不明である。ベトナム語が読めたら更なる情報が得られるはずだが、そのために勉強するのも効率が悪い。それに「何のためにベトナム語を習ったの?」「V125 がベトナムで正規販売されていたか輸入扱いだったか調べるため」「…」となる筈であるし。

V125ZR 2014 5XK9 [125ZR]
V125ZR 5XK9

5BU から 5XK へはエンジン性能などの変更はなく、ミニウィンドシールドを含めたメーター周りの変更や、ストップランプ付きリアスポイラーの追加、シーソーペダルの廃止、フロントディスクブレーキの大径化などが行われた。さらに ZR ではキャストホイールの形状変更もあったが、パーツカタログを見ると、2002年の 5BU2 のホイールにはなぜか 5XK から始まる部品番号が使われており、2003年の 5XK1 のホイールは 5NM(JZ120F[SPEED]) から始まる部品番号となっている。その後、5XK から始まるホイールの部品番号は 5XK2 以降で使われているのと形状を見る限り、5BU2 のパーツカタログのミスのように思える。

つい先日までラインナップに上がっていた貴重な2サイクルモデルであったが、とうとう発売終了となってしまって寂しい限りである。この後、V125 のポジションは T150[Y15ZR] に譲る形となる。

V100SH CHAMPの年式

昨日、日本のヤマハ発動機の部品情報検索がメンテナンスということでサービスを停止していた。日本の部品情報検索も Adobe Flash を使わないものになると予想していたが、ただのメンテナンスだったようで、仕組みに変更はなかった。
今日はそのことを書く予定だったが、変更がなかったために V100SH CHAMP の年式について。

日本でチャンプと言うと、スクーターの CJ50 / CJ80 / CH50 を思い浮かべる人が多いと思う。

CJ50EE 55T [CHAMP]
CJ50EE 55T

これが北米になると、日本でいうところの BOBBY の輸出版 LB80-3D CHAMP となる。

LB80-3D 1T8 [CHAMP]
LB80-3D 1T8

そしてインドネシアになると、V100SH CHAMP となってくる。

V100SHE 3XH1 [CHAMP]
V100SHE 3XH1

今日はその V100SH CHAMP についてを。
本当はもう少し広げて V100 について書こうと思っていたが、タイでの Y100 との区別が曖昧だったり、マレーシア向けがはっきりしなかったりとするので、V100SH CHAMP だけにした。


V100SH CHAMP は1990年にインドネシアで発売された。

V100SHE 1991 3XH2 [CHAMP]
V100SHE 3XH2

インドネシアではその前に V100 として 3AY / 3FS が発売されており、ペットネームは ALFA / ALFA2(α2) だった。その V100 をベースに、より若者向けにターゲットを広げたモデルとして V100SH CHAMP の発売となった。

V100 1988 3AY [ALFA]
V100 3AY

CHAMP のスタイルはタイで発売されていた V100(Y100S) BELLE (1ME) からの流用で、タイの BELLE はその後 Y100R BELLE-R と進化していった。

V100S 1988 2XF [BELLE]
V100S 2XF

インドネシアの V100SH CHAMP はタイでの人気ほどなかったようで、年式としては1990年と1991年の2年という短いモデル。その V100 CHAMP の年式一覧を。

code name year country remarks
3WE1 V100SH 1990 インドネシア
3XH1 V100SHE 1990 インドネシア スターターモーター付き
3WE2 V100SH 1991 インドネシア
3XH2 V100SHE 1991 インドネシア スターターモーター付き

どのモデルも YAMAHA BLACK のみの1色で、年式と合わせて4バリエーション、見た目だけでは2バリエーションしかない。カラー一覧も書きたいところだけど、同じ角度からの写真が揃ってなく、比較とならないため省略することに。

2年と短いモデルであったが、発売当時は今よりもかなり高級品だったため、大切に乗られ続けている車体が多いようである。そのためか、インドネシアでは現在でもそこそこ残っているようで、私もジャワで見かけたことがあるぐらい。

インドネシアの V100 はその後、SIGMA となり20世紀には発売終了してしまう。1992年から併売されていた V110 も2005年生産終了となる。