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日本でTMAX530が発売に

10日も前の話になるが、海外では発売予告されていた XP530 が日本でも発売になるとヤマハ発動機から発表された。

XP530 2017 BC34 [TMAX 530]
XP530 BC34

ヨーロッパでは TMAX / TMAX SX / TMAX DX の3バリエーションの販売だが、日本では TMAX SX と TMAX DX の2バリエーションとなる。


モデル名は、ヨーロッパモデルと同じように DX が XP530D-A に、SX が XP530-A になる。モデルコードも同じように DX が BC34 に、SX が BX34 に。
いつものように、モデルコード一覧を。せっかくなので、わかっているヨーロッパ向けモデルも入れてみる。

code name year country remarks
BC31 XP530D-A 2017 欧州、南アフリカ DX
BC34 XP530D-A 2017 日本 DX
BV11 XP530E-A 2017 欧州、南アフリカ
BX31 XP530-A 2017 欧州、南アフリカ SX
BX34 XP530-A 2017 日本 SX

日本向け DX のモデルコードが BC34 で、ヨーロッパ・南アフリカ向けが BC31 なので、間が2つ開いている。同様に SX でも2つ開いている。開いているところは台湾向け、ロシア向け、カナダ向け、オーストラリア向け辺りが入ってきそう。

アルミニウムフレームでかなりの軽量化を施したが、値段の方は軽量化できなかったようで SX モデルでも現行よりだいぶ高くなる。装備を考えると仕方ないと思うところもあるが、個人的にはちょっと手が出し辛くなったなという感じ。キャッチコピーに「大人の週末は、さらに贅沢です。」とあって、これをどう解釈するべきか考えてしまった。

日本向けでは DX に搭載されているクルーズコントロールを外してくると予想していたが、そのまま搭載するようである。これはうれしい誤算。日本ではあまりクルーズコントロールを使う機会はないかもしれないけど、高速道路では腕の疲れ具合が違う。その他の装備も含めてヨーロッパ向けと比較してみた。

TMAX TMAX
SX
TMAX
DX
TMAX
SX
TMAX
DX
コード BV11 BX31 BC31 BX34 BC34
販売国 欧州 欧州 欧州 日本 日本
トラクションコントロール
TFT 表示パネル
キーレススマートキー
センタースタンドロック
バッテリー充電ソケット
Dainese セーフティシステム
D-MODE
MY TMAX コネクト
内側パネル高品質仕上げ
クルーズコントロール
グリップ&シートヒーター
電動スクリーン

MY TMAX コネクト (MY TMAX CONNECT) は、遠隔地からでもスマートフォンを使って自分の TMAX がどこにあるかの情報を受け取ったり、クラクションやウィンカーを動作させることができるもの。ヨーロッパ向けでは TMAX に GPS を搭載し、Vodafone の電波を使って情報のやり取りをして実現している。非常に素晴らしい機能なのだけど、日本向けでは法規的な問題か携帯電話キャリアとの連携が問題なのか、搭載が見送られている。ここは残念なところ。

MY TMAX CONNECT
MY TMAX CONNECT

MY TMAX コネクトは外されたが、TFT メーターパネルにクルーズコントロールと、これまでとは違う次世代のスクーターになっている。日本で見られる日が楽しみである。

パーツカタログのイラスト変更

書きたいことが色々溜まっている状態だけど、今日はパーツカタログに描かれている部品イラストの話を。

XP530A 2017 BX31 [TMAX SX]
XP530A BX31

「TMAXの2017年モデル」のときに、こんなことを書いた。

話が変わるが、新しい TMAX の2017年モデルである XP530 を調べていて違和感を感じた。どうも XP530 から管理体制の変更があったみたいである。

何となく感じていたその違和感の理由が判明した。


理由はパーツカタログに描かれているイラストが、線のデータから CAD のデータに変更になった。言葉で書くよりも実際に見るほうが早いので、2016年の TMAX のシリンダーヘッドのイラストと、2017年の TMAX のシリンダーヘッドのイラストを比べてみる。新しくなった方をイラストと呼んでよいのか悩むところだけど。

以前のイラスト
前のイラスト
新しいイラスト
新しいイラスト

古い方は何年も見慣れたイラストなので、新しいイラストはわかり辛く感じる。昔はこのイラストを手書きで書いていて、今は CAD の図面からトレースしているのだろうけど、CAD のデータをそのまま使うようになってしまったのである。このイラストの形式は TMAX だけでなく、カナダやヨーロッパでの YZF-R6 のパーツカタログでも使われ始めているのを確認できる。

このタイミングで、イラストの左下に書かれているイラスト番号の形式も変更になった。今まで「-」(ハイフン)が入っていたところが「D」となっている。拡大して見てみると。

古い形式(59C1300-L010)
59C1300-L010
新しい形式(BC31300DS010)
BC31300DS010

今は紙媒体で出すことが少なくなったので、ハーフトーン部分のインク量やコピーした時の滲みを気にする必要が減ってきた。それに加えて細かな部品に至るまで設計を CAD で行っているので、それを使うことで図面を別に描く手間が省ける。そんな思惑もあって、このようなイラストの変更になったのでしょう。

YZF-R1 14B マフラー CAD 画像
YZF-R1 CAD

これから CAD データを使ったパーツカタログが増えていきそうな感じなので、見る側も慣れていかないといけない。イラスト番号も含めて違和感があるけど、時代を考えると仕方ないところ。XP530/YZF-R6 に続けて、XMAX 300 でもこの形式のイラストが使われるのじゃないかと予想をしながら。