DT200WRの年式

今日は DT200WR の年式についてを。DT200WR は日本でのみ発売されたモデルで、1991年1月に発売された。発売価格は41万9千円で、XT225 SEROW が33万9千円だったことを思うと、だいぶ高いのだけど、装備を見ると安く思えてしまう。

DT200WR 1993 3XP4
DT200WR 3XP4

DT200WR では、軽量化も含めたバランスを優先したため、200cc という排気量になった。この辺りの考え方は XT225 SEROW などでも見られるヤマハの拘り。2007年に発売された WR250R はエンジンからフレームから新設計であったが、この DT200WR はエンデューロモデルの WR200R と同時設計となっており、WR200R の公道モデルとも言える。


DT200WR は日本向けのみのモデルで、モデルコードは 3XP のみ。いつものように、モデルコード一覧を。

code name year country remarks
3XP1 DT200WR 1991 日本
3XP3 DT200WR 1992 日本
3XP4 DT200WR 1993 日本
3XP5 DT200WR 1994 日本

もっと長く売っていた印象だったけど、モデル年としては4年と短いものだった。3XP2 が抜けているのは、YSP 限定車を発売しようとしていたとの噂を聞いたことがあるが、実際のところは不明である。

DT200WR の前に発売していた DT200R と、DT200WR と、同時設計であった WR200R とを比較してみる。

code DT200R DT200WR WR200R
code 3ET2 3XP1 4BF1
日本 日本 フランス
年式 1989 1991 1991
全長 2165 mm 2170 mm 2145 mm
全幅 840 mm 835 mm 835 mm
全高 1260 mm 1295 mm 1345 mm
軸距 1415 mm 1450 mm 1460 mm
最低地上高 320 mm 315 mm 365 mm
装備重量 121 kg 123 kg 111 kg
ボア×ストローク 66.0 x 57.0 mm 66.8 x 57.0 mm 66.8 x 57.0 mm
排気量 195.0 cc 199.8 cc 199.8 cc
圧縮比 6.4 : 1 6.3 : 1 6.3 : 1
給油 分離給油 分離給油 混合給油
最高馬力 33 ps 35 ps 32 ps
最大トルク 2.8 kgm 3.0 kgm 2.68 kgm
スパークプラグ BR9ES BR9ES BR9ES
1次減速比 52/17 (3.059) 51/18 (2.833) 51/18 (2.833)
2次減速比 53/17 (3.118) 42/13 (3.231) 52/13 (4.000)
1速減速比 33/12 (2.750) 33/12 (2.750) 32/13 (2.462)
2速減速比 30/16 (1.875) 30/16 (1.875) 30/16 (1.875)
3速減速比 24/17 (1.412) 24/17 (1.412) 24/17 (1.412)
4速減速比 24/21 (1.142) 24/21 (1.142) 24/21 (1.143)
5速減速比 22/23 (0.957) 22/23 (0.957) 22/23 (0.957)
6速減速比 18/22 (0.818) 18/22 (0.818) 18/22 (0.818)
キャブレター TM28SS TM30SS TM30SS
燃料容量 10.0 L 10.0 L 10.0 L
キャスター 27.5 ゜ 28.0 ゜ 28.0 ゜
トレール 113 mm 118 mm 125 mm
前タイヤサイズ 3.00-21 3.00-21 80/100-21
後タイヤサイズ 4.60-18 4.60-18 100/100-18

DT200WR ではバッテリーレスにして軽量化をしているが、WR200R ではさらに 12kg も軽くなっている。これはオイルタンクを廃してオイルポンプも無くしたり、プラスチック製の燃料タンクを採用したりと、さらなる軽量化を図った結果である。

次回は DT200WR のカラー一覧にしようか、どうしようか。

EF06 E-Vinoの比較など

せっかく EF06 E-Vino のことを書いたので、これまでの電動スクーターとの比較などをしようかと。


まず、EF06 E-Vino の発売2年前、2013年の東京モーターショーで EVINO が発表されている。このときは E と VINO の間に – は入らず、1綴りとなっている。参考出品の扱いだったが、2015年の発売にかなり近いものであった。

EVINO 2013 東京モーターショー
EVINO 2013 東京モーターショー

ヤマハは EF06 E-Vino の発売前、Passol ~ EC-02 ~ Passol-L ~ EC-03 という流れで発売している。E-Vino 以外のモデルは日本向けが最初のターゲットになっており、EC-02 は特に日本でのみの発売である。

EA06 2003 5UY2 Passol
EA06 5UY2

どのように進化しているか、各モデルのスペックを比較してみる。Passol-L と EC-02 の発売年で言うと、EC-02 の方が先だが、Passol の改良版という扱いなので、Passol-L を前にした。

pet name Passol Passol-L EC-02 EC-03 E-Vino
code 5UY1 5UY5 3D21 1CB1 B861
日本 日本 日本 日本 日本
年式 2002 2006 2005 2010 2016
全長 1530 mm 1385 mm 1565 mm 1675 mm
全幅 600 mm 620 mm 600 mm 660 mm
全高 995 mm 935 mm 990 mm 1005 mm
軸距 1040 mm 920 mm 1080 mm 1160 mm
最低地上高 115 mm 115 mm 110 mm 95 mm
装備重量 45 kg 47 kg 47 kg 56 kg 68 kg
走行距離 32 km 43 km 43 km 43 km 29 km
定格出力 0.58 kW
最高出力 0.95 kW 1.2 kW 1.2 kW 1.4 kW 1.2 kW
最大トルク 5.4 N・m 7.5 N・m 7.5 N・m 9.6 N・m 7.8 N・m
バッテリー 25V 14Ah 25V 24Ah 25V 24Ah 50V 14Ah 50V 10Ah
充電時間 2.5 時間 6 時間 6 時間 6 時間 3 時間
価格(税抜) 240000 199800 199800 240000 219000

スペックを見る限り、Passol に EC-02 のモーターをフィードバックしたのが Passol-L のようである。時代とともにバッテリーの電圧が上がり、車体が大型化していっているのがわかる。

一時期は中国製で色々なメーカーの電動スクーターが売られていたが、街中を見る限り大成功している会社はなく、次第に撤退していっている。個人的にも、125cc クラスの電動スクーターを考えた時期があったが、入手とアフターサービスに難があり、走行可能距離にも不安があったために購入には至らなかった。そろそろヤマハが E-Cygnus の決定打を出してくれると市場は賑わってくると思うので、是非とも検討してもらいたいところ。