MXT850 NIKEN のパーツカタログが公開

MXT850 NIKEN がそろそろデリバリー開始されるということで、ヨーロッパではパーツカタログが公開された。今日はその話を中心に。

MXT850 2018 BD51 [NIKEN]
MXT850 BD51 A

V-MAX が無き今、フラッグシップの1つとして NIKEN が位置しており、ヨーロッパ各国のヤマハの web ページではかなりの取り上げ方となっている。3か月前から予約は行われているが、どのぐらいの予約数が入っているのか気になるところ。


まず、パーツカタログが公開されたため、いくつかのモデルコードも判明している。今のところわかっているモデルコードは以下の通り。

code name year country remarks
BD51 MXT850 2018 ヨーロッパ、南アフリカ NIKEN
BD52 MXT850K 2018 オーストラリア NIKEN

モデル年としては2018年となっている。BD51 と BD52 の違いは、注意書きのラベル3つとオーナーズマニュアルの違いだけで、基本的に同じ構成となる。

パーツカタログを見ると、エンジン回りは MT-09 のものを流用しつつも、NIKEN としてのチューニングもされていることがわかる。エンジン回りを中心にスペックを比較してみる。

code MTN850-A [MT-09] MTX850 [NIKEN]
code BS29 BD51
欧州、南アフリカ 欧州、南アフリカ
年式 2018 2018
ボア×ストローク 78.0 × 59.1 mm 78.0 × 59.1 mm
排気量 847 cc 847 cc
圧縮比 11.5 : 1 11.5 : 1
馬力 84.6 kW @ 10000 rpm 84.6 kW @ 10000 rpm
トルク 87.5 Nm @ 8,500 rpm 87.5 Nm @ 8,500 rpm
スパークプラグ NGK CPR9EA-9 NGK MR9K9
1次減速比 1.681 (79/47) 1.681 (79/47)
2次減速比 2.813 (45/16) 2.938 (47/16)
1速ギア比 2.667 (40/15) 2.667 (40/15)
2速ギア比 2.000 (38/19) 2.000 (38/19)
3速ギア比 1.619 (34/21) 1.619 (34/21)
4速ギア比 1.381 (29/21) 1.381 (29/21)
5速ギア比 1.190 (25/21) 1.190 (25/21)
6速ギア比 1.037 (28/27) 1.037 (28/27)
クラッチ枚数 8 8
冷却水容量 1.93 L 1.93 L

2次減速比とスパークプラグ以外同じとなっている。2次減速比はさすがに車重のことを考えてか高めに設定されており、各ギア比は同じなため NIKEN は MT-09 よりも低速寄りになることになる。気になるスパークプラグだが、MR9K9 という聞いたことがない型番になっており、M から始まるのはネジ径がいくつになるのだろうか。

徴表たる足回り、特に前輪についてを中心に見ていく。まず、タイヤを見ていく。タイヤサイズと銘柄は以下のようになっている。

前輪 120/70 R15 56V BRIDGESTONE A41F
後輪 190/55 R17 75V BRIDGESTONE A41R

タイヤはブリヂストン BATTLAX ADVENTURE A41 を装着しており、このタイヤは特殊なものではなく、他のサイズも出ている製品。
フロントのタイヤサイズは TMAX などと共通で、TMAX だけでなく XMAX シリーズや他社のスクーターでも採用されているサイズなので、特に入手に困ることはなさそうである。

前輪周りでは、パーツカタログからフロントフォークの構造がわかった。まず、2本あるフロントフォークは前側をガイドチューブ、後側をメインチューブと呼ぶようで、バネはメインチューブにのみ入っている。

MXT850 BD51

メインチューブ側はフォークオイル量が 366cc に対し、ガイドチューブはバネが入っていないために 476cc となっている。倒立フォークの片側2本のため、セッティングが少し難しそうである。

前輪ブレーキ周りは MT-09 と共通で、MT-09 のダブルディスクブレーキを NIKEN では左右に分けたような感じになっている。

MXT850 BD51

電機系を確認すると、グリップヒーター、シートヒーター、フォグランプがオプションとして接続できるようである。

MXT850 NIKEN が日本でも発売されるという話が入ってきている。価格的にもの凄く売れるということにはならないだろうが、迫力ある姿が日本で見られるのは楽しみである。

DT200WRのカラー

ちょっと時間が開いてしまったが、今日は DT200WR のカラーについてを。写真が揃ってなくて、書こうかどうか悩んだのだけど。

DT200WR 1992 3XP3
DT200WR 3XP3

モデルコードは4つ、カラーリングは合わせて8種類にも関わらず、シートの色は5種類もある不思議なモデル。同じようにフロントフォークの色も4種類あって、妙に色に気合が入っている感じがしている。


全ての色が揃っていないが、いつものようにカラー一覧を。

code year photo
3XP1 1991 PURPLISH WHITE SOLID 1 (RED)
DT200WR 3XP1 B


PURPLISH WHITE SOLID 1 (BLUE)
(写真なし)
3XP3 1992 PURPLISH WHITE SOLID 1 (RED)
DT200WR 3XP3 A


PURPLISH WHITE SOLID 1 (BLUE)
DT200WR 3XP3 B


DEEP VIOLET SOLID 1
DT200WR 3XP3 C
3XP4 1993 PURPLISH WHITE SOLID 1 (VIOLET)
DT200WR 3XP4 A


PURPLISH WHITE SOLID 1 (ORANGE)
DT200WR 3XP4 B
3XP5 1994 PURPLISH WHITE SOLID 1
DT200WR 3XP5 A

小さいヘッドライトに、ハンドル下近くまでタンクの上まで覆っているシートが特徴的である。

せっかくなので、前回スペックを比較したので、今回は写真で比較をしてみる。DT200R 3ET2 と、DT200WR 3XP3 と、WR200R 4BF2 の比較。3XP3 / 4BF2 になってしまったのは、3XP1 の写真がないことに起因している。

DT200R 1989 3ET2
DT200R 3ET2
DT200WR 1992 3XP3
DT200WR 3XP3
WR200R 1993 4BF2
WR200R 4BF2

やはり、DT200WR と WR200R は同時設計の兄弟車だけあって、かなり外観や装備が似ている。DT200WR は最低限の公道走行装備を施したモデルということがわかる。