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発売情報

MTN850[MT-09]がモデルチェンジしてMTN890に

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今日は、モデルチェンジして排気量が増えた MT-09 についてを。
先日ヨーロッパで MT-09 の発表があり、MT-09 がモデルチェンジされた。と呑気なことをしていたら昨日 MT-09 SP も発売されてしまった。

MTN890 2021 B7N1 [MT-09]
MTN890 B7N1 MT-09

まず大きな変更として、エンジンがストロークアップされ、排気量がこれまでの 847.2cc から 890.2cc へと増えた。それに伴い、馬力やトルクが増えているが、燃費は良くなっている。この辺りは今年より適用されるヨーロッパの排出ガス規制 Euro5 が影響している。


排気量増加に伴い、モデル名は MTN850 から MTN890 となり、モデルコードは B7N が割り当てられた。現在わかっているモデルコードは以下の通り。

code name year country remarks
B7N1 MTN890 2021 欧州 MT-09
B7N8 MTN890 2021 南アフリカ MT-09

モデルコードが6つ空いているため、ここにオーストラリア、北米の3つ、ロシア、日本が入ってくるのでしょう。
新旧を写真で比較してみる。

MTN850 2020 BS2T [MT-09]
MTN850 BS2T
MTN890 2021 B7N1 [MT-09]
MTN890 B7N1

見た目上の大きな違いは、ヘッドライトが2灯から1灯になったこと。それと、4年前のモデルチェンジでフェンダーがスイングアームへ片側マウントされて、そこにブレーキランプやナンバープレートが装着されていたが、リアフェンダーをフレーム後部から伸ばす形に戻している。

MTN850 2020 BS2T [MT-09]
MTN850 BS2T
MTN890 2021 B7N1 [MT-09]
MTN890 B7N1

あとは、ブレーキマスターシリンダーが別体式リザーバータンクになった。MT-09 で別体式にする必要があったのかなと考えてしまう。

MTN890 B7N1

気になるところとして、フレームの目立つところにレギュレーターレクチファイヤーが付いて、カバーもないため「ん？」と思ってしまった。

MTN890 B7N1

レギュレーターレクチファイヤーの反対側の左側は何も装着されていないが、SP モデルではリアサスペンションのリザーバータンクとアジャスタが付いている。

MTN890D

マフラーの排気口がどこだろうと探してみると、マフラー下部に左右にあった。この排気を大量に出すと、VTOL機のように…、はならないと思う。

MTN890 B7N1

排気量が増え、厳しくなった排出ガス規制を通したにも関わらず、4kg の軽量化となっている。フレーム形状を変更し、後部フレームはアルミニウムに、さらにホイールにまで手を入れて重量をそぎ落としている。コンピューター解析のおかげという言葉で済ますこともできるが、技術者の努力があって実現した結晶なのでしょう。この点は今回のモデルチェンジにおけるヤマハの本気を感じるところである。

次回から、毎年恒例の2020年モデル一覧にする予定。確認作業に時間がかかるため、気合を入れないと。

モデル研究, 発売情報

MT-09 系のモデル名

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先日の MT-07 系のモデル名に続けて、MT-09 のモデル名についてを。MT-09 では、欧州の A2 向けは出ていないものの、SP モデルも出ているし、XSR900 が北米や日本でも発売されているので、モデル数は MT-07 より多い。

MMT09A 2014 2DR1 [MT-09]
MT09A 2DR1

MT-07 と MT-09 とでは、2気筒と3気筒でのキャラクターの差があるが、Tracer に XSR と展開が似通っている。なのだけど、モデル名の付け方がちょっと違っていたりして、混乱してしまう要因となっている。


まずは、MT-09 について。MT-09 は昨年から今年にかけていくつか変更がある。

MTN850D 2018 B6C3 [MT-09SP]
MTN850D B6C3

MT-07 のモデルコードのときと同じように、MT-09 のモデルコードに対するモデル名を一覧にする。

code year Europe / Japan North America
1RC 2014～2015 MT09 FZ09
2DR 2014～2016 MT09A –
2XD 2015 MT09 (Brasil)
B50 2015～2018 MT09A (Brasil)
B89 2015～2016 MT09 (Malaysia)
BM6 2015～2017 MT09A (Thailand)
B87 2016 MT09 FZ09
BS2 2017～2018 MTN850-A FZ09/MT09
B2K 2018 MTN850-A (Malaysia)
B6C 2018 MTN850D –

2016年までは、北米向けは FZ09 で、それ以外の国向けは MT09 / MT09A だった。2017年に MT09 だった ABS 無しモデルはなくなり、MT09A が MTN850-A となった。さらに2018年には、北米向けの販売名が FZ-09 から MT-09 に統一され、FZ09 だったモデル名も MT09 に変更になった。北米以外は MT09A から MTN850-A になったのに、北米向けが MT09 を使うというおかしな感じとなっている。

2018年には MT-09SP が発売され、モデル名は MTN850D となっている。せっかくなので、この MTN850D B6C のモデルコード一覧を。

code name year country remarks
B6C1 MTN850D 2018 欧州、南アフリカ
B6C2 MTN850DJ 2018 オーストラリア
B6C3 MTN850D 2018 日本
B6C4 MTN850D 2018 ロシア

続けて、Tracer 900 についてを。

MT09TRA 2015 2SC1 [Tracer 900]
MT09TRA 2SC1

まず変な感じがしていることは、USA で2017年末に2019年モデルの Tracer 900 / Tracer 900 GT が発表になっている。2018年モデルではなく、2019年モデルである。どうしちゃったの？という感じで、FJ-09 という名称を使用しないということを一早く伝えて、浸透させようとしているのだろうか。その2019年モデルの Tracer 900 のモデルコードは不明だけど、MT-09 と同様にモデルコードに対するモデル名を一覧にしてみる。

code year Europe / Japan North America
2SC 2015～2017 MT09TRA FJ09
B56 2016～2017 MT09TRP –
BD6 2017～2018 MT09TRA (Brasil)
B5C 2018 MTT850 MTT09

北米以外では、これまで MT09TRA を使っていたが、2018年から MTT850 になっている。Tracer 700 と統一された感じである。北米では販売名が FJ-09 であったが、MT-09 に変更になったときにモデル名が FJ09 から MTT09 になっている。なんだか変な感じである。

次は XSR900 について。XSR900 のモデルコードは今のところ B90 のみ。B90W まで割り振られているので、B90 の残りは B90X, B90Y の2つしかない。そのため、今年か来年には新しいモデルコードが振られる。モデル名は、北米と日本向けが XSR900 で、それ以外では MTM850 となっている。

MTM850 2016 B908 [XSR900]
MTM850 B908

2016年の発売から外観は変わっていないため、そろそろテコ入れの時期。来年あたりに外観変更のモデルチェンジや特別仕様を発売するでしょう。

MT-07 / MT-09 系では、モデル名が複数付けられているため、混乱してしまう。例えば、Tracer 900 のモデル名は何だっけかというときに、その答えが MT09TRA, FJ09, MTT850, MTT09 の4つあることになり、探すのが大変だったりする。できれば最初から統一して欲しいところ。

去年から今年にかけて、そんな変更があった MT-07 系と MT-09 系のまとめ。