XT660R,XT660X,XT660Zの比較

今日は雑談を交えながら XT660R と XT660X と XT660Z の比較をしようかと。

年式を書く上で、どんなモデルが楽なのか。一言で言える答えは2000年以降に発売されていること。それ以前となると、情報が急に少なくなってしまうからである。それに加えて発売終了していると、後で付け足す必要がなくなって将来的に楽である。

そんな感じで何か良いモデルがないかと考えていたら、XT660 が思いついた。初年度は2004年だし、昨年で販売を終了している。


いざ蓋を開けてみると、XT660 は XT660R, XT660X, XT660Z があり、モデルコードは把握しているので14あって大変なことがわかった。ふとその前の XTZ660 を見るとモデルコードが意外に少ない。それを受けての先日の XTZ660 だったりするが。

XT660 シリーズはかなりの数のモデルを出しているが、北米では販売されなかった。南米のコロンビアやブラジルで販売されていたので、少し不思議な感じである。
モデルコードの概略図を、一覧で。

country type 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
欧州
豪州
XT660X 1D2 10S
欧州 XT660X
25kW
3S7 11B
欧州
豪州
XT660R 5VK
欧州 XT660R
25kW
3S6
ブラジル XT660R 2C1
コロンビア XT660R 20D
欧州
豪州
XT660Z 11D
2BD
欧州
豪州
XT660Z
ABS
56P 2BE
ブラジル XT660Z 56B
ブラジル XT660Z
ABS
2VD

と言う感じで、モデルコードは14ほど確認している。フランスの MBK 工場で製作されていて、ブラジル向けについてはブラジルでのノックダウン生産を行っていた。コロンビア向けはブラジルから輸出されたものではなく、ヨーロッパから輸出されたもののようである。

ヨーロッパ向け XT660X/R の最後の年式2014年と、同じくヨーロッパ向け XT660Z の2013年モデルを写真で比較してみる。

XT660X 2014 10SC
XT660X 10SC
XT660R 2014 5VKL
XT660R 5VKL
XT660Z 2013 2BD3 [Tenere]
XT660Z 2BD3

こう見ると、XT660Z Tenere だけ異質な感じがしている。スペックについて比較してみる。以下の表のスペックは全て欧州向けモデル。

model XT660X XT660R XT660Z XTZ660
year
code
2014
10SC
2014
5VKL
2015
2BD6
1996
4MY3
排気量 659.7cc 659.7cc 659.7cc 659.7cc
ボア×ストローク 100.0×84.0 100.0×84.0 100.0×84.0 100.0×84.0
圧縮比 10.0:1 10.0:1 10.0:1 9.2:1
馬力 35.3 kW 35.0 kW 35.0 kW 35.3 kW
トルク 60.0 Nm 60.0 Nm 58.0 Nm 56.9 Nm
全長 2175 mm 2240 mm 2246 mm 2265 mm
全幅 860 mm 845 mm 896 mm 845 mm
全高 1170 mm 1230 mm 1477 mm 1385 mm
シート高 875 mm 865 mm 896 mm 865 mm
最低地上高 210 mm 210 mm 260 mm 245 mm
装備重量 186 kg 181 kg 206 kg 197 kg
燃料容量 15 L 15 L 23 L 20 L

南米系の資料が少ないけど、明日から XT660X, XT660R, XT660Z についてを書いて行こうかと思う。

アクシスZのパーツカタログが出た

今日の午前中、ヤマハのページにアクシスZのパーツカタログが掲載された。昨日の続きとなるが、見てみたいと思う。

LTS125 クランク~ピストン
LTS125 ピストン

ハンドルについては昨日実測してしまったため、意味がなくなったかもしれないけど、パーツカタログから検証してみることにする。


そのハンドルを見てみる。ハンドルが掲載されているイラストは B7A1010-S220 となっている。B7A が付いているので台湾向けモデルとは違いがあるということである。じっくり観察してみると、クランプが2つ追加されただけのようである。

肝心の全幅に影響するパーツ番号を確認してみる。

LTS125 ハンドル [AXIS Z]
LTS125 ハンドル

1 ハンドル:2TS-XF611-00
6 グリップ:2TS-F6241-00
7 グリップアセンブリ:2TS-F6240-00
8 エンド、グリップ:2TS-F6246-00-7M

全てで 2TS が付いていてわかるように台湾向けモデルと同じ部品番号である。部品からも全幅が 685mm となりそうなところなのだけど。

ついでにパラパラとパーツカタログを眺めてみた。イラストで気になったところは、Fig.3 と Fig.4 でイラスト番号の末尾が1になっていてリビジョンがあがっている。

Fig.3 バルブ
2TS2414-R031 Fig.3 バルブ
Fig.4 エアシュラウド&ファン
2TS2414-R041 Fig.4 エアシュラウド&ファン

B7A1 の番号が付いていないということは、イラスト自体は台湾向けからのもの。リビジョンが上がっているということは台湾向けでの改善が入ったかイラストの間違いがあったと思われる。ここは何が変わったのか確認できなかった。

その他気になるところは、台湾向けモデルではサイドスタンドスイッチや燃料タンクのロールオーバーバルブがなかったが、日本向けでは装備されているところ。逆に台湾向けではメインキーで給油口を開けることができるが、日本向けについては鍵を給油口に刺して開けるようになっている。メインキーで給油口が開けられた方が楽そうなのに、採用しなかったのは何か理由があるのだろうか。

台湾向けメインキー
台湾向けメインキー
日本向けメインキー
日本向けメインキー

ヤマハはかつてないぐらい 125cc スクーターのラインナップをこの時期に揃えている。買うとしたらどれにしようか、悩むぐらいあるのも今だけかもしれない。

Special Thanks to Chan