TDR125の年式

週末は、次に何を書こうかと考えていて。書きかけの没ネタを見てみたら、情報不足だったり、これ書いたらヤマハに怒られるだろうな、というものだったり。その中で TDR125 があったので、今日は TDR125 の年式について。

TDR125 1993 4GW1
TDR125 4GW1

TDR125 と言っても大きく2種類に分けることができて、1992年までのベルガルダ製の TDR125 と、1993年以降の日本製の TDR125 と。私がもっている情報が日本寄りなのもあるし、ベルガルダ製のは古いのもあるし、ベルガルダの情報が少ないのもあって、ベルガルダ製の TDR125 については不明な部分が多い。なので、わかる範囲で。


まずは、不明点が多いベルガルダ製の TDR125 について。1980年代終わりのヨーロッパなので、モデルコードを再利用していて少しわかり辛い。

code name year country remarks
3SH1 TDR125(’89) 1989 欧州
3XE1 TDR125 1990 スイス
3SH1 TDR125(’91) 1991 欧州
3XD1 TDR125 1991 フランス
3XE2 TDR125 1992 スイス

1989年の 3SH1 では、フランス向けを含んでいたが、1991年の 3SH1 ではフランス向けは外れて 3XD1 のモデルコードとなった。3XE1/3XE2 については、オーストリアも含んでいる可能性があるのだけど、確認がとれなかった。

続けて、日本製の TDR125 についてを。

code name year country remarks
4FU1 TDR125 1993 フランス
4GW1 TDR125 1993 欧州
4GX1 TDR125 1993 スイス、オーストリア
4FU2 TDR125 1994 フランス
4GW2 TDR125 1994 欧州
4GX2 TDR125 1994 スイス、オーストリア
4FU3 TDR125 1995 フランス
4GW3 TDR125 1995 欧州
4GX3 TDR125 1995 スイス、オーストリア
4FU4 TDR125 1996 フランス
4GW4 TDR125 1996 欧州
4GX4 TDR125 1996 スイス、オーストリア
4GX5 TDR125 1997 スイス、オーストリア
5AE1 TDR125 1997 フランス
5AN1 TDR125 1997 ドイツ
5AN2 TDR125 1997 欧州
4GX6 TDR125 1998 スイス、オーストリア
5AE2 TDR125 1998 フランス
5AN3 TDR125 1998 ドイツ
5AN4 TDR125 1998 欧州
4GX7 TDR125 1999 スイス、オーストリア
5AE3 TDR125 1999 フランス
5AN5 TDR125 1999 ドイツ
5AN6 TDR125 1999 欧州
4GX8 TDR125 2000 スイス、オーストリア
5AE4 TDR125 2000 フランス
5AN7 TDR125 2000 ドイツ
5AN8 TDR125 2000 欧州
4GX9 TDR125 2001 スイス、オーストリア
5AE5 TDR125 2001 フランス
5AN9 TDR125 2001 ドイツ
5ANA TDR125 2001 欧州
4GXA TDR125 2002 スイス、オーストリア
5AE6 TDR125 2002 フランス
5ANB TDR125 2002 ドイツ
5ANC TDR125 2002 欧州

2000年に USA へ輸出されたと情報があるのだが、確認が取れなかった。
同じヨーロッパ向けでも、馬力などの他に外観の違いがあった。2002年のモデルで比較してみる。

TDR125 2002 5ANC
TDR125 5ANC

まず、わかりやすいのが、後マッドフラップの長さ。フィンランド、スウェーデン、スイス、オーストリア、ドイツ向けはマッドフラップが延長されている。

TDR125違い
TDR125違い

もう1つ写真では少しわかり辛いが、パッセンジャー用のステップにゴムが使われているかの違いがある。ドイツ向けではこのゴムが使われている。なので写真下はドイツ向けとわかる。その他にも、1998年モデルまではオーストリア向けにサイドリフレクタが装備されていたりと、細かな違いがいくつかある。

明日は写真が揃っていればカラー一覧にしたいところだけど、少なくともベルガルダ製のは無理だな。

機種の写真について2

今日は1年以上前に書いた「機種の写真について」の続きを。

前に書いたとき、昔は右向きの写真が多く、その理由はサイドスタンドに下駄を入れて車体を垂直に保っていた、なんてことを書いた。今日はまず、その下駄入りの写真から。

XT125X 2007 13D2
XT125X 13D2

こんな感じで下駄を入れて車体を垂直にして撮影している。これだけだと不安定な気がするけど、他の写真では床に固定しているように見えるものもある。

FZ6-N 2007 1B3D
FZ6-N 1B3D

少し話は変わって、上の写真を見ると奥の曲線の色の違いが気になると思うが、これは回転ステージに乗っているため。


この回転ステージは何のために必要かと言うと、色々な角度から撮影するために便利だから。本来は、右から撮ったり、左から撮ったり正面から撮ったりと、その度に車体を動かさないといけない。背景のスクリーンをうまくすれば45度ぐらいは何とかなりそうだけど、反対側を撮るにはやっぱり動かす必要がある。

FZ6-N 1B3D

最近では360度ビューができるように web ページを用意していたりするので、そんな時も非常に役立つ装置である。このおかげでカメラも動かさずに済む。
この回転台で写真を撮って、あとはサイドスタンドを消してしまえば良い。上の写真を元にヨーロッパのヤマハのページに掲載されていたのが下の写真。

FZ6-N 1B3D A

この写真は、回転台の形が出ているし、跳ね上がったサイドスタンドも付け忘れている。同じ年式の別な色の場合は、きちんと跳ね上げたサイドスタンドを付けているし、床の色も綺麗に消している。

FZ6-N 1B3D B

2つのモデルを比べると、光の当たり方が違うので別な場所で撮ったものと思われる。
せっかくなので、この写真でもう1つ。上の2枚の写真はヨーロッパのヤマハでの FZ6 「Galerie photo」にあった写真である。写真を見るとわかるように、2つのモデルではタンクの色の違いのみ。2000年代から、そんなときは CG で色を作成してしまうことが増えてくる。

上記の FZ6 の製品写真としては、以下が掲載されていた。

FZ6-N 1B3D B
FZ6-N 1B3D A

見てわかるように、同じ写真から2枚の写真を作っている。ちゃんと車体を2台用意して同じ位置から撮ったとしても、ミラーの角度やタイヤパターンなど、どうしても違いが出てくる筈なのだけど、この2枚は見事にタンク以外が一致する。せっかくなので、アニメーションを作ってみた。

FZ6-N 1B3D A-B

こんな感じで、最近の写真はかなりの確率で CG で作られたものを使っている。上の写真では、元の写真が「BLUISH SILVER 4」の方だと思われる。

2000年代のヨーロッパでの CG 処理はかなり酷いものがあったが、最近はどれが元なのかわからないぐらいになってきた。そのうちスタジオでの写真も不要になって、完全な CG になる日も近いのかもしれない。