RT100の年式

今日は珍しく日本では発売されなかったコンペティションモデルの RT100 の年式についてを。

RT100A 1990 3UL1
RT100A 3UL1

RT100 は1990年に USA とカナダで発売され、その後オーストラリアやニュージーランドでも発売されたモデル。97cc のエンジンを搭載しており、RT100 のエンジンはコンペティションモデルとしての進化はしていたが、このエンジンは元を辿ると HT-1 に辿り着く歴史のあるもの。現在でも AG100 で使われている息の長いエンジンである。


資料によって、オーストラリア・ニュージーランドをオセアニアとしてまとめて書かれているものもあって、どうしようか悩んだが、ここではオセアニアとしてまとめずにオーストラリアとニュージーランドを別々に表記することにする。いつものように、モデルコード一覧を。

code name year country remarks
3UL1 RT100A 1990 USA、カナダ
3UL2 RT100B 1991 カナダ
3UL3 RT100D 1992 USA、カナダ
3UL4 RT100E 1993 USA、カナダ
3UL5 RT100F 1994 USA、カナダ、オーストラリア
3UL6 RT100G 1995 USA、カナダ、オーストラリア
3UL7 RT100H 1996 USA、カナダ、オーストラリア
3UL8 RT100J 1997 USA、カナダ、オーストラリア
3UL9 RT100K 1998 カナダ、USA、オーストラリア、
ニュージーランド
3ULA RT100L 1999 カナダ、USA、オーストラリア、
ニュージーランド
3ULB RT100M 2000 カナダ、USA、オーストラリア、
ニュージーランド

RT シリーズとしては他に、先日少し触れたブラジル製の RT180 がある。少し不明なものとして RT115 というモデルがあり、インドネシア向けでモデルコードは 3WL を使っていたのだけど、パーツカタログ上では YT115 となっているので実際はどちらなのかわからない。

ついでにカラー一覧を、と思ったが長くなったので次回に。

日本向けパーツカタログが変更に

今日は日本向けパーツカタログについてを。連休明けで、少々疲れているが。

B3K1 Parts Catalogue

先日、ホンダ製の JOG を書いたとき、パーツカタログの件をちょっと取り上げたのだけど、どうやらホンダ製だからという訳ではなく、Jog だからという訳でもなく、変更されたようである。具体的には中身ではなく、「まえがき」以降の部分で、MT-07(B4C6)、 BOLT(BP6D)、BOLT R-spec(BS5E) でも同じように変更になっているため、2018年4月以降に発行になったパーツカタログ全てで変更になっているようである。web 版パーツカタログには出てこない部分なので、手元にパーツカタログがないとさっぱりの話なのだけど。


これまでのパーツカタログで、2003年4月以降に発行されたものだと、「まえがき」はこのような順番になっていた。

1 部品を御注文の際は、本パーツカタログを御参照の上、部品番号、部品名、数量を正確に御指示下さい。
2 部品の新設、あるいは変更が生じた場合は、パーツニュースにてお知らせいたします。(以下略)
3 アセンブリでの販売部品は、その構成する部品名の頭に(・)印をつけて一文字下げた状態にて表わしてあります。
4 アセンブリでの販売部品使用個数は、アセンブリ単体に含まれる使用個数を表示してあります。
5 本文中に記載されています省略記号は次の様になっています。
6 本カタログ上のイラスト(絵)は、部品を探し出す為のものですので、実写とは、形状、取り付け位置が異なる場合があります。
7 製品のカラー種類によって使い分けが必要な部分は、次の様に表示されています。
8 打刻仕様
9 カラーコード一覧
10 製品情報
11 サービス資料・部品番号
標準整備時間について
モデルラベル

この中で「モデルラベル」は、「まえがき」外の扱い。1~7 まではどのモデルでも同じ文章とイラストが使われていた。つまり、どのパーツカタログでも共通。8の「打刻仕様」以降は7までとページが分かれていたが、「打刻仕様」のように急に文ではなく単語になっていて、統一されていない感じがしていた。

2018年4月以降の新しくなったパーツカタログでは、以下のような順番で書かれている。

パーツカタログご使用の前に
目次
本書の使い方
部位イラストの見かた
部品番号一覧表の見かた
パーツカタログ内の略語
部品番号の構造
本書の対象機種の製品情報
 1. 製品情報
 2. 車体番号
 3. エンジン番号
 4. モデルラベル
 5. 本体のカラータイプ情報
 6. 本体に仕様されている各色部品のカラーコード一覧
 7. サービス資料の部品番号
標準整備時間

「使い方」と「見かた」で漢字の扱いが変わって少し違和感があるが、かなりわかりやすくなった。

基本的にページ番号を除いて、「パーツカタログご使用の前に」~「部品番号の構造」までがどのモデルでも使われる共通のページ。基本的にと書いたのは、早速間違いが修正されているため。Jog(CEH50 B3K1)、Jog Deluxe(CEH50D B3K2)、BOLT(XVS950CU-A BP6D)、BOLT(XVS950CUD-A BS5E) のパーツカタログでは FORWARD に typo があり、FOREWARD となっている。これは MT-07(MT-07A B4C6) のパーツカタログで修正されている。

BOLT(XVS950CUD-A BS5E) のパーツカタログ
BOLT(XVS950CUD-A BS5E) のパーツカタログ

その MT-07(MT-07A B4C6) のパーツカタログでは、車体番号のイラストとエンジン番号のイラストが入れ替わっている間違いがある。

MT-07(MT-07A B4C6) のパーツカタログ
MT-07(MT-07A B4C6) のパーツカタログ

細かいところでは、Jog(CEH50 B3K1)、Jog Deluxe(CEH50D B3K2) のパーツカタログで、イラスト記号の間違いがある。モデルラベルの位置を示すイラストなので、本来ならこのイラスト番号は IDB で始まるものではなく MDL で始まるべきもの。

Jog(CEH50 B3K1) のパーツカタログ
Jog(CEH50 B3K1) のパーツカタログ

多少の混乱は見られるものの、これから発行されるパーツカタログはしばらくこの形式になる。

「部品番号一覧表の見かた」などのページはページ数が増えるし不要な感じもするが、販売店の要望があったのか、個人からの問い合わせがあったのか、何かしら理由があるのでしょう。見りゃわかるでしょ、と言える時代でもなくなった背景もあるし。