「発売情報」カテゴリーアーカイブ

LTS125 AXIS Zii の発売

すっかり CYGNUS GRYPHUS に隠れて忘れてしまっていたが、今日は台湾で6月に発売された LTS125 [AXIS Zii] についてを。伏せて、排出ガス規制の7期に対応した LTS125 [AXIS Z] についても。

LTS125C 2020 BCV1 [AXIS Z]
LTS125 BCV1

台湾では2021年1月から所謂7期と呼ばれる新しい排出ガス規制が始まる。そのため、各メーカーは7期に対応した各モデルを発売することになり、2020年はモデルチェンジや新モデルの発売が多くなっている。LTS125 [AXIS Z] も7期に対応したモデルの発売となり、同時に LTS125 [AXIS Zii] の発売もされた。


まずは、いつものように2020年モデルの台湾向け LTS125 のモデルコード一覧を。

name code year country remarks
LTS125C BCV1 2020 台湾 AXIS Z
LTS125CA BCV2 2020 台湾 AXIS Zii

説明の前に、2020年モデルの AXIS Z と AXIS Zii とを写真で比較してみる。

LTS125 BCV1 [AXIS Z]
LTS125 BCV1
LTS125 BCV2 [AXIS Zii]
LTS125 BCV2

カラーリングについては考えないことにすると、AXIS Zii は AXIS Z から進化したモデルではなく、廉価版としての位置付けということがわかる。装備は何が違っているかというと。

petname AXIS Z AXIS Zii
model code BCV1 BCV2
model name LTS125C LTS125CA
前ブレーキ ディスク ドラム
シート 通常 ローシート

部品番号からだと、メーターやリアサスペンション、フレームも異なっている。リアサスペンションのスペックを確認したが同じようであるので、差があったとしても軽微なもの思われる。
価格を確認すると、AXIS Zii は AXIS Z よりも1万円ほど安くなっている。逆に、1万円でディスクブレーキが付くと考えると、AXIS Z の車体を買って、ローシートに交換する方法を選択肢として入れてしまうかもしれない。

日本向け LTS125 [AXIS Z] はどちらかと言うとローシートを採用していて、前ブレーキはディスクという装備になっている。台湾では以前からドラムブレーキ版を販売していることを考えると、日本向けにドラムブレーキを採用するモデルは発売されないでしょう。どちらにしても、台湾向けのパーツを流用したりできるので、カスタマイズの幅が広がるのはオーナーとしてはありがたい。

GQR125 CYGNUS GRYPHUS の発売

今年7月に台湾で CYGNUS GRYPHUS が発売された。モデル名は GQR125 で、年式としては2020年モデル。今日はその GQR125 [CYGNUS GRYPHUS] についてを。

GQR125 B8R3 [CYGNUS GRYPHUS]
GQR125 B8R3

CYGNUS の名前は付いているものの、GQR125 [CYGNUS GRYPHUS] のエンジンは VVA を装備した BLUECORE の水冷エンジンを搭載している。スタイリングは、表現が難しいところだけど「CYGNUS 感」は残しているものの、最近のヤマハのスクーターで採用されているデザインに寄せた感じである。


モデルコードは B8R が割り振られ、ABS モデルが B8R1, UBS モデルが B8R2, ABS モデルのモンスターエナジーカラーが B8R3 となった。ほとんど書いてしまったけど、恒例なのでモデルコード一覧を。

code name year frame remarks
B8R1 GQR125-A 2020 SEH11 ABS
B8R2 GQR125-C 2020 SEH12 UBS
B8R3 GQR125-A 2020 SEH11 ABS / MotoGP カラー

上記にも書いた通り、CYGNUS X シリーズでは空冷エンジンだったが、GQR125 [CYGNUS GRYPHUS] では水冷化された。このエンジンは、今年モデルチェンジした NMAX と同系のエンジンを採用しており、出力や燃費の向上に繋がっている。排気量が異なるが、台湾向けの GPD155 [NMAX] とエンジンを比較してみる。

GQR125 B8R1 2020 [CYGNUS GRYPHUS]
GQR125 B8R1
GPD155 B4V1 2020 [NMAX]
GPD155 B4V1

写真を見るとわかるように、タイヤサイズは違うもののホイールのデザインも GPD155 [NMAX] と同一となっている。

他に気になる装備として、オプションでドライブレコーダーを設定しており、日本円で2万5千円ほどとなっている。

GQR125 B8R

せっかくなので、台湾向け CYGNUS X と車体やエンジン周りを中心に比較してみる。

code B8R1 B2J3
model GQR125-A NXC125SA
frame SEH11 SE735
country 台湾 台湾
year 2020 2019
Photo GQR125 B8R1 NXC125 B2J3
車体寸法
全長 1935 mm 1890 mm
全幅 690 mm 690 mm
全高 1160 mm 1120 mm
シート高 785 mm 775 mm
最低地上高 125 mm 115 mm
軸間距離 1340 mm 1305 mm
最小回転半径 2.0 m 2.0 m
重量
装備重量 124 ㎏ 122 kg
タイヤ
前タイヤサイズ 120/70-12 51L 110/70-12 47L
前タイヤ銘柄 DURO DM1203F MAXXIS M6219
後タイヤサイズ 130/70-12 56L 120/70-12 51L
後タイヤ銘柄 DURO DM1203 MAXXIS M6220
ブレーキ
前ブレーキ形式 油圧式
シングルディスク
油圧式
シングルディスク
前ブレーキディスク径 245.0 mm 245.0 mm
後ブレーキ形式 油圧式
シングルディスク
油圧式
シングルディスク
後ブレーキディスク径 230.0 mm 200.0 mm
エンジン
排気量 124.7 cc 124.9 cc
ボア×ストローク 52.0×58.7 mm 52.4×57.9 mm
圧縮比 11.2 : 1 10.0 : 1
オイル量(分解時) 1.00 L 0.90 L
オイル量(交換時) 0.90 L 0.85 L
変速比
1次変速比 1.000 1.000
変速比 2.384-0.749 : 1 2.500-0.768 : 1
2次変速比 10.208 (56/16×35/12) 10.400 (39/15×44/11)

エンジン性能が上がり、それに合わせて車体も大きくしている。

この GQR125 [CYGNUS GRYPHUS] は日本で既にアトラスが輸入を始めているため、販売店でも手に入る状況である。
株式会社アトラス – CYGNUS GRYPHUS ABS
あとは、日本で正式販売されるかどうか、しばらく様子を伺いたいと思う。