「教習車」カテゴリーアーカイブ

YP400Lというモデル

今日は グランドマジェスティ400 YP400L の教習車についてを。


ヤマハ発動機は掛川にテクニカルセンターという教習所も運営していて、もちろんだけど教習車は全てヤマハ発動機のモデル。

2005年に自動二輪車の免許にも AT 限定が設けられることにより、教習車が必要になった。特にテクニカルセンターではヤマハが運営しているので、他社のモデルを採用できない。そこで登場したのが、自動二輪車小型 AT 限定用のシグナス125(XC125L)と、普通自動二輪車 AT 限定用のグランドマジェスティ400(YP400L)である。

シグナス125 XC125L 2004 5UA3
XC125L 5UA3
グランドマジェスティ400 YP400L 2005 5RUD
YP400L 5RUD

現在、テクニカルセンターの教習で使われているモデルを見てみると、以下のようになっている。

YAMAHA_Technical_centre_mc

20世紀のモデルが2つ含まれている気がするが、気にしないことにする。と言うか、21世紀になってヤマハは日本で 125cc の MT 車自体を販売してないことに気が付いた。コンペティションモデルはあるけど。

ちょっと話が逸れてしまったが、YP400L の装備を確認してみると、転倒時の破損を防止するためのゴム製バンパーや金属製ガードが確認できる。また、見やすさを優先するため、ショートスクリーンを採用している。

YP400L 2005 5RUD
YP400L 5RUD

見えないところでは、リモコンキーを廃止している。また、2007年のリコールの際、対策として二次減速比の変更が行われた。

いくつか部品を検索してみたけど、確実にわかったのはショートスクリーンの部品番号ぐらい。ショートスクリーンの部品番号は 5RU-28381-20 になるが、4万円近くして高い。
転倒時に傷が付かないようにする黒いゴムのダンパーの部品も探してみたが、単体では見つからなかった。教習向けではない 5RU9 では、同じ銀色のフロントのカウルが 5RU-28351-00-P0 の部品番号だけど、この 5RUD では 5RU-28351-10-P0 になり値段が1500円ほど高いので、フロントカウルにダンパーが付いてくるのかもしれない。

5RUD parts search

初心者にとって、このゴムダンパーはあると助かるものなので、オプションとして販売しても良いと思うのだけど。

XJR1300Lというモデル

XJR1300 には XJR1300L という教習車向けの車両が発売されている。

XJ1300L_1PK1_A_00

モデルコード は 1PK で、完全な日本向けのモデル。

code name year country
1PK1 XJR1300L 2011 日本

XJR1300 は今年リコールがあったため、この XJR1300L が何台発売されているのかわかっている。

XJR1300、XJR1300Lに関するリコールについて

XJR1300L については生産台数が172台となっている。驚くことに XJR1300 自体も10年間で2661台しか売れていない。欧州や豪州でも売られているので、なんとか存続して販売しているのでしょう。


この XJR1300L の特徴は、ギアやニュートラルのポジションがわかるようなランプや、転倒しても大丈夫なようにガードが付いている。何れも部品番号は不明だけど、使用されているローシートについては、1PK-24730-00 で、これによりシート高が 30mm 低くなっている。同じ2011年モデルの 5UXH と比較してみる。

5UXH 1PK1
全長 2175 mm 2175 mm
全幅 765 mm 765 mm
全高 1115 mm 1115 mm
シート高 795 mm 765 mm
ホイールベース 1500 mm 1500 mm

他にも、40km の文字だけ大きなメータが付いていたりもする。欲しい人はいないと思うが、部品番号は 1PK-83570-00 になる。

エンジン周りは同じ部品を使っているが、クラッチの構成が少し違っている。クラッチプレートは6枚で同じ部品を使っているが、5UXH ではフリクションプレートが 36Y-16331-00 が3枚と、5JW-16331-00 が3枚の組み合わせ、1PK1 では 36Y-16331-00 が6枚となっている。この辺り、クラッチの耐久に影響してくるのでしょう。