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LCG125 [RAY ZR] の整備情報

今日は11日にヨーロッパで発表された XSR125 のことを書こうかと半分書いたものの、あまり面白い情報がなかったのでボツにして。ちょっと前に、インドの RAY ZR のフォークオイル量の質問が来ていたので、今日は LCG125 [RAY ZR] の整備情報についてを。

LCG125 2020 B2U3 [RAY ZR]
LCG125 B2U3

LCG125 [RAY ZR] なんて日本に入ってきているのかと調べてみたら、SOX が輸入販売していた。125cc クラスでも、世界に目を向けると安くて魅力的なモデルが出ているで、入手できるのはありがたいところ。パーツについては、いつまで面倒をみてくれるのかは気になるけど。


LCG125 [RAY ZR] はインドで2020年に発売されたモデルで、排出ガス規制の BS6 のために、フルモデルチェンジされて前モデルから排気量をアップした。SOX が輸入しているのは、前ブレーキがディスクの B2U1 と B2U3 のようで、B2U3 は装備が追加されたりしているようなので、両方について書くことにする。

code B2U1 B2U3
model LCG125 LCG125D
country インド インド
year 2020 2020
エンジンオイル
推奨オイル ヤマルーブ ヤマルーブ
SAE 粘度 10W-40 10W-40
グレード SG以上、MA/MB SG以上、MA/MB
エンジンオイル量
交換時 0.80 L 0.80 L
分解時 0.84 L 0.84 L
冷間時バルブクリアランス
IN 0.06~0.10 mm 0.06~0.10 mm
OUT 0.22~0.26 mm 0.22~0.26 mm
点火栓
種類 NGK CR6HSA NGK CR6HSA
ファイナルギヤオイル
推奨オイル ヤマルーブ
ギヤオイル
ヤマルーブ
ギヤオイル
ファイナルギヤオイル量
交換時 0.10 L 0.10 L
分解時 0.11 L 0.11 L
Vベルト
ベルト幅 21.2 mm 21.2 mm
ベルト使用限度 19.1 mm 19.1 mm
バッテリー
種類 YTZ6V YTZ6V
ヘッドライト
バルブ HS1 35/35W HS1 35/35W
ヒューズ
メイン 15 A 15 A
サブ 7.5 A 7.5 A
シグナル 7.5 A 7.5 A
DC ターミナル 2.0 A 2.0 A
バックアップ 7.5 A 7.5 A
タイヤ
フロントサイズ TL 90/90-12 54J TL 90/90-12 54J
リアサイズ TL 110/90-10 61J TL 110/90-10 61J
フロント装着 MAXXIS/M6307 MAXXIS/M6309
リア装着 MAXXIS/M6220 MAXXIS/M6310
冷間時タイヤ空気圧
1名時 フロント 150 kPa 150 kPa
1名時 リア 150 kPa 150 kPa
2名時 フロント 200 kPa 200 kPa
2名時 リア 200 kPa 200 kPa
ブレーキディスク
使用限度厚 F 3.0 mm 3.0 mm
フロントフォーク
オイル ヤマルーブ
サスペンションオイルG10
ヤマルーブ
サスペンションオイルG10
左量 54.0 cc 54.0 cc
右量 54.0 cc 54.0 cc
左オイルレベル 85 mm 85 mm
右オイルレベル 85 mm 85 mm

最近の小排気量のエンジンらしく、オイルフィルターは採用されていない。東南アジアでは、プラスチック容器の 0.8L のエンジンオイルが売られている。それがちょうど使い切れるエンジンオイル量になっている。オイルが余らず、地球にも優しい量である。

海外からの輸入モデルを見ていたら、色々と欲しくなってきた。もう駐輪場がいっぱいなので、何かを売らないと買えない状況なので、悩ましいところ。

FJ1100の年式

YC125 が発売終了したようなので、YC125 の年式のことを半分書いていたが、インドの排出ガス規制の関係で発売終了は一時的なものかもしれないと一旦置いて、今日は FJ1100 の年式の話を。FJ1100 は1984年と1985年の2年しか発売されなかったモデルで、その後の1986年からはボアアップして FJ1200 となった。

FJ1100 1984 36Y
FJ1100 36Y

FJ1100 は1983年のパリモーターショーで発表され、RD500LC(RZV500 / RZ500) と共に新製品の目玉であった。ケニー・ロバーツやアゴスチーニも発表に加わり、盛り上がったとの話である。もちろん、ケニー・ロバーツは、今のシニアの方である。


2年と息が短いモデルであったが、恒例なのでいつもの年式一覧を。この頃はまだモデルコードが3桁の頃だったため、後に末尾に 0 を加えた形で書かれていることもある。

code name year country remarks
36Y FJ1100 1984 欧州
47E FJ1100 1984 フランス、ドイツ、
スゥエーデン
47F FJ1100 1984 スイス
47M FJ1100KC 1984 カリフォルニア
50H FJ1100L 1984 USA
50J FJ1100L 1984 カナダ
50K FJ1100RL 1984 オセアニア
36Y FJ1100 1984 欧州
47E FJ1100 1984 フランス、ドイツ、
スゥエーデン
47F FJ1100 1984 スイス
47M FJ1100NC 1984 カリフォルニア
50H FJ1100N 1984 USA
50J FJ1100N 1984 カナダ
50K FJ1100N 1984 オセアニア

前身にあたる XS1100 から、モノクロスサスペンション、ショートストロークエンジン、16インチのタイヤと、大きく進化を遂げての FJ1100 であった。シャフトドライブもチェーンドライブに変えられ、その後の FJ1200 にも受け継いだものの、結局 FJR1300 ではシャフトドライブに戻ることになった。
カラーバリエーションは多くはないため、せっかくなので一覧にしてみる。

STORMY RED (/ SILKY WHITE)
FJ1100 36Y A
SILKY WHITE (/ COSMIC BLUE)
FJ1100 36Y B
QUARTZ SILVER (/ STORMY RED)
FJ1100 50H B

日本には逆輸入の形で入って来ていたようであるが、2年という発売期間の短さに加えて、人気が出なかったために、目にするのは稀であった。今となっては、日本に何台残っているのだろうというぐらい、ほぼ絶滅してしまった感じである。

次回は5月恒例のパーツカタログへのリンク一覧の予定。あまり大きな変化がなさそうな気もするけど、恒例なので。