今日は、E-Vino は富士山に登れるか、ということを検証してみようかと。
EF06 B861 [E-Vino] |
登ると言っても頂上までではなく、須走の5合目まで。
まずは、なぜ E-Vino なのか。理由は7月10日から始まる「ふじあざみライン」の交通規制にある。静岡県のページには、以下のように記述されている。
通行できる車両 バス(乗車定員11人以上のマイクロバスを含む)、タクシー、自転車、自衛隊車両、下山車両、標章を掲出する車両、身体障害者等乗車車両、燃料電池自動車(FCV)・電気自動車(EV) |
こう考えた。E-Vino を車に積み、須走口の駐車場に車を停めて E-Vino で5合目まで行こうと。
ここで、念のため E-Vino が交通規制の対象外なのかを確認しないと。と言うことで、静岡県の交通基盤部道路局道路企画課に問い合わせしてみた。回答は、「ふじあざみラインの規制については、小山町の商工観光課に問い合わせて下さい」と。静岡県は富士山スカイラインについては把握しているようだけど、ふじあざみラインは小山町の範囲らしく。
その小山町の商工観光課に問い合わせてみた。答えは「担当者が不在のためわからない」という、情けない回答だった。その人しか知らない決まりって何だよと。もし仮にそんな変な決まりだったら、本人は対応できる場所にいるべきだと思うのだけど。と言っても仕方がないので、翌日また連絡することに。
その翌日、もらった回答は「電動バイクは通行できません」と。通行できる車両に、「電気自動車(EV)」とあるが、この「自動車」の解釈に依る法規を聞いても「富士山須走口適正利用推進協議会」ですと的を射ない回答。交通規制を行っているからには、県警に資料を出していると思うのだけど、そこには何と書いて提出したのかを聞いてもわからないらしく。結局、後日また連絡をもらうことに。
その間に色々あったけど、4日後にもらった回答は、「電動自動二輪車は通行できる」「電動原動機付自転車も通行できる」と、当初の回答とは違うものとなった。これで、E-Vino は走ることができると確認できた。
次は、E-Vino はふじあざみラインを走り切る電力があるのかどうか。ヤマハのE-Vino走行距離シミュレーターを使って出してみた。
下りは落ちるだけなので電力のことを考えないにしても、スペアバッテリーは必須のようである。その前に、このシミュレーターは二次元で計算している気がしてきたので、試しに海岸線で 11.4km を出してみたら、「スペアバッテリーがあると往復できます。行き先で充電した方が良いかも!」となったので、一応標高を考慮しているようである。
あと残るは E-Vino の登坂能力である。wikipedia の「静岡県道150号足柄停車場富士公園線」を見ると、
平均勾配10.5%・最大勾配20%以上
と書かれている。残念ながら、ヤマハは E-Vino の登坂能力を公開していない。公開していたとしても、体重などに大きく左右されることが予想される。ここは他の機種などを参照してみると、かなり厳しそうである。勾配 20% だと角度で 11.31度ぐらいになる。それ以上の坂となると12度の坂を登れる能力がないといけない。登れない場合は、道路をジグザグに走ることで何とかなるかもしれないが、そうすると走行距離が伸びてバッテリー消費が危うくなる。
と言うことで、結論は。
E-Vino でふじあざみラインを登るのはかなり厳しい。
でも、やってみる価値はあるかも。