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SR250Tについて

たまに「何だこれは」というモデルを見つけることがある。今日はその中でも SR250T についてを。

SR250T 1981 4K9
SR250T 4K9

上の写真を見ればわかるように、まさかの純正箱付きモデル。この箱付き SR250 は SR250T というモデル名で、1981年に北米で発売されていた。ペットネームは Exciter II で、ボックス付きの
SR250T と、ボックス無しでダブルシートの SR250 と併売していた。


先日、SRV250 のことを書いた。SRV250 にはシングルシートのキャリア付きモデル SRV250T があり、その少し前に発売されていた YD250 の後継の位置づけであった。

YD250 1989 3NU1
YD250 3NU1 A
SRV250 1994 4DN4
SRV250 4DN4 A

YD250 の発売以前はシングルシートのキャリア付きモデルがあったのか探していて、見つけたのが SR250T である。
ボックス付きのモデルは、キャリアの上にボックスを乗せた YA90 AXIS などがある。キャリアなしで装着しているモデルは XVZ1300 Venture など大型クルーザーによくある。

YA90HS 1992 3VR4 [AXIS PRO FOOT]
YA90HS 3VR4 B

しかし、250cc クラスでキャリア無しでリアボックスだけというのは SR250T ぐらいである。さらに、この SR250T は脱着式のようで、ボックスにしたりパッセンジャーシートにしたりと、変更することができる。

この箱であるが、US のパーツカタログを見ると TRAVEL TRUNK という名前が付けられていて、パーツ番号は ACC から始まっている。アクセサリーとしての扱いだが、標準アクセサリーであったようである。もちろんだけど、今はもう注文できなくなっている。

このモデルを今、日本で発売したら、物凄く売れるということにはならないだろうけど、バイク便やツーリング向けなど一定の需要はありそうである。私個人も、発売されたら買おうかどうか悩んでしまうかも。

SRV250のカラー

前回の続きで、今日は SRV250 のカラーについて。

SRV250 1997 4DN6
SRV250 4DN6 A

スタイリングをよく見てみると、特にルネッサでは今でも充分通用しそうなデザインのように思える。時代と言うかタイミングが悪かったのかもしれない。


1996年のマイナーチェンジでスタイリングもカラーリングも全く異なるものとなった。この変更をモデルチェンジと呼びたいところなのだけど、モデルコードが引き続き使われていることから、あえてマイナーチェンジと呼ぶことにする。その SRV250 のカラー一覧を。

code year photo
4DN1 1992 EMPRESS MAROON
SRV250 4DN1 A


DARK PURPLISH BLUE METALLIC 2
SRV250 4DN1 B


DARK CYAN METALLIC 2
SRV250 4DN1 C
4DN2 1993 EMPRESS MAROON
SRV250 4DN2 A


DARK PURPLISH BLUE METALLIC 2
SRV250 4DN2 B


VERY DARK BLUE METALLIC 3
SRV250 4DN2 C
4DN3 1993 BLUISH BLACK
SRV250 4DN3 A


EMPRESS MAROON
SRV250 4DN3 B
4DN4 1993 VERY DARK BLUE METALLIC 3
SRV250 4DN4 A
4RK1 1995 DARK CYAN METALLIC 2
SRV250 4RK1 A


EMPRESS MAROON
SRV250 4RK1 B
4DN5 1996 ORANGE COCKTAIL 1
SRV250 4DN5 A


SALT LAKE SILVER
SRV250 4DN5 B
4DN6 1997 ORANGE COCKTAIL 1
SRV250 4DN6 A


SALT LAKE SILVER
SRV250 4DN6 B
4RK3 1997 ORANGE COCKTAIL 1
SRV250 4RK3 A


SALT LAKE SILVER
SRV250 4RK3 B

マイナーチェンジをしてルネッサの発売になった際、カラーオーダーシステムで注文できるようになった。新車時に注文し3週間で仕上がるというシステムで、実際には株式会社ワイ・イー・シー(現、ヤマハモーターエンジニアリング株式会社)の扱いで行われた。

ルネッサ カラーオーダーシステム
SRV250 4DN5

オーダーできた色は、
A ビビッドオレンジメタリック2
B ブラック2
C ベリーダークマゼンタカクテル1
D ダークシアンカクテル2
E ニューパールホワイト
F パープリッシュブルーメタリック7
G ヒートレッド
H カメリアグリーン
I グレイッシュシアンカクテル1
J ボーダーブラウン
の全10色であった。

せっかくなので、日本向けとオセアニア向けを比較してみる。1996年の日本向け SRV250 4DN5 ルネッサと、1997年のオセアニア向け SRV250 4RK3 を比較してみると、オセアニア向けの装備として、センタースタンドが標準で付いている。さらに、ウィンカーの違いがあり、テールランプはマイナーチェンジ以前の SRV250 のものを採用している。

SRV250 1996 4DN5 日本
SRV250 4DN5
SRV250 1997 4RK3 オセアニア
SRV250 4RK3

ちょっと写真ではわかり辛いところで、日本では1998年から常時点灯が義務付けられたが、日本向け SRV250 ではそれ以前の発売のためライトスイッチが付いている。オーストラリアでは当時既に常時点灯が義務化されていたたため、オセアニア向けでは常時点灯となっている。