YZF-R1変わりカラー

昨日、YZF-R1 の写真を眺めていたら、色々変わったカラーリングがあるもんだなと思ったりした。


今日はそんな変わったカラーリングをいくつか紹介しようかと。

まずは黄色いストロボカラーの50周年記念モデル。2016年にも60周年記念モデルとして似たようなカラーが出たが、足元が引き締まって見える2006年の方を。

YZF-R1 2006 5VYR
YZF-R1 5VYR
YZF-R1 2006 5VYR
YZF-R1 5VYR

続けて、FIAT カラーのモデルで、46のゼッケンがあるのでロッシレプリカ。北米、オーストラリアで発売されたが、何故かヨーロッパでは発売されなかった。フランスでは違うバージョンで発売されたが、その件は後日書くとする。また、Y’s Gear から YZF-R1 の 外装キットが何度か発売されており、FIAT カラーも出ていたようである。

YZF-R1 2010 14BL
YZF-R1 14BL
YZF-R1 2010 14BL
YZF-R1 14BL

2009年の北米向けカラー。黄色と黒のコントラストに、フレイムのステッカーが目を惹く。

YZF-R1 2009 14B4
YZF-R1 14B4
YZF-R1 2009 14B4
YZF-R1 14B4

2012年の北米向けカラー(ブラジルでは2013年)。放射状の線や、岩に刻まれたような模様が描かれている。

YZF-R1 2012 1KBE
YZF-R1 1KBE
YZF-R1 2012 1KBE
YZF-R1 1KBE

そして、2011年の北米向けのカラー。カスタムペイントしたかのような骸骨が描かれている。

YZF-R1 2011 1KB5
YZF-R1 1KB5
YZF-R1 2011 1KB5
YZF-R1 1KB5

こうやってみると、北米向けには変わったカラーリングがされることが多い感じである。2016年は60周年のストロボカラーが含まれてしまうし、2015年モデルは色が似ているので、2014年で比較してみると。

YZF-R1 2014 ヨーロッパ カラーラインナップ
YZF-R1 2014 EU Colour
YZF-R1 2014 USA カラーラインナップ
YZF-R1 2014 US Colour

確かにヨーロッパ向けの方が落ち着いたカラーリングになっているかな。

この流れで、明日はフランスヤマハから発売されていたレプリカカラーバージョンの一覧を書く予定。

YZF-R1Sの比較

北米では、YZF-R1 の派生として YZF-R1S が発売されている。

YZF-R1S 2016 B601
YZF-R1S B601

この S の文字を付けたモデルとして、10年ほど前に YZF-R6S というモデルが発売されていて、YZF-R6 の廉価版の位置づけだった。

YZF-R6 2007 2C0F
YZF-R6 2C0F
YZF-R6S 2007 4P63
YZF-R6S 4P63

YZF-R1S も同様に YZF-R1 の廉価版として発売されており、1500米ドルほど安い価格になっている。


YZF-R1S はどこが違うのか、写真で比較してみる。

YZF-R1 2016 2CRE USA
YZF-R1 2CRE
YZF-R1S 2016 B601 USA
YZF-R1S B601

ホイールが同一形状だったら、区別がつかないぐらいの見た目。値段の差は見えないところにあるようである。調べてみることに。

まず、コネクションロッドは、チタンから鉄になっていると書かれている。実際は、チタンじゃなくてチタン合金だと思うが。

YZF-R1 のコネクションロッド
YZF-R1

同様にヘッダパイプやマフラーでチタン(合金)は使われず、ホイールやオイルパン、クランクケースカバーもマグネシウム(合金)からアルミニウムに変更されている。そのために重さが 4kg 増加している。

YZF-R1M, YZF-R1, YZF-R1S の比較を表にしてみる。価格は US での価格で、スペックについて US はメトリック単位を使っていないのもあり、カナダ向けを参照した。

2016 YZF-R1M 2016 YZF-R1 2016 YZF-R1S
YZF-R1S B601 YZF-R1M 2KS8 YZF-R1 2CRE
価格 21990 ドル 16490 ドル 14990 ドル
重量 201kg 199kg 203kg
前タイヤ 120/70ZR17
BATTLAX RS10
120/70ZR17
BATTLAX RS10
120/70ZR17
BATTLAX S20 EVO
後タイヤ 200/55ZR17
BATTLAX RS10
190/55ZR17
BATTLAX RS10
190/55ZR17
BATTLAX S20 EVO
ホイール マグネシウム マグネシウム アルミニウム
オイルパン マグネシウム マグネシウム アルミニウム
クランクケース
カバー
マグネシウム マグネシウム アルミニウム
コンロッド チタン チタン
ヘッダパイプ チタン チタン ステンレス
マフラー チタン チタン ステンレス
カウル カーボン プラスチック プラスチック
燃料タンク アルミニウム
(無塗装クリア
コート)
アルミニウム アルミニウム
スイングアーム アルミニウム
(無塗装クリア
コート)
アルミニウム アルミニウム
電子制御
サスペンション
SCU
CCU オプション オプション

SCU はサスペンションコントロールユニット、CCU はコミュニケーションコントロールユニットのこと。YZF-R1M が重くなっているのは、リアタイヤと電子制御サスペンションに因るもののようである。

US の Cycle World の記事では、YZF-R1S と YZF-R1M との比較として、馬力や 1/4 Mile の時間などが出ている。特に街中を走る分には大きな違いがないように見える。

この YZF-R1S が何故発売されたのかと考えてみると、やはり YZF-R1 の値段が高いことにある。それに加えて、MT-10/FZ-10 の存在もあるのではと思う。

FZ-10 2016 B672
FZ-10 B672

発売こそ YZF-R1S の方が先だが、その時点で MT-10/FZ-10 の発売を計画している筈である。エンジン等の素材変更は YZF-R1S のためだけではなく、MT-10/FZ-10 で使う前提で製造され、またホイールも MT-10/FZ-10 に流用しているように、色々なところで共通化を図っている。MT-10/FZ-10 の発売があったからこそ、YZF-R1S があったのではないか。