台湾で LSF125 [Vinoora] が発売された。最初見たときはショーモデルと勘違いしていたぐらいの外見で、これ本当に発売したの?と疑問に思えるぐらいとなっている。
LSF125 2021 BCC1 [Vinoora] |
ホイールやエンジンなどは、LSR125 [RS NEO] などから流用をしており、台湾での所謂 S プラットフォームを採用している。S プラットフォームとしては5つ目のモデルとなる。
モデルコードは BCC が割り振られ、ベースモデルの Vinoora が BCC1 に、追加装備モデルの Vinoora M が BCC3 となっている。ほとんど書いてしまったけど、恒例なのでモデルコード一覧を。
code | name | year | frame | remarks |
---|---|---|---|---|
BCC1 | LSF125 | 2021 | SEH41 | Vinoora |
BCC3 | LSF125Y | 2021 | SEH44 | Vinoora M |
何はともあれ、この外観である。タイの QBIX や、台湾の Limi のように独特のデザインが目を惹くモデルはあったが、この LSF125 [Vinoora] は売れるの?と心配になってくるぐらいのデザインで。
そして、ショーモデルかと思った理由に、1991年に東京モーターショーで発表された「FROG」の存在がある。FROG は電動スクーターであったものの、フロントマスクは Vinoora と近いデザインとなっている。
LSF125 2021 BCC1 [Vinoora] |
FROG 1991 |
良く言えば、ショーモデルのデザインに近い形で発売する日が来た、悪く言えば、30年前のショーモデルデザインの延長上のモデルを出してしまった、となっている。
最初にちょっと触れた S プラットフォームについて説明をしておく。台湾製造のスクーターは、S~LL の4つのプラットフォームをベースにしている。この中の一番小さいのが S プラットフォームで、XC115C [Limi] や LSR125 [RS NEO] が S プラットフォームとなっている。LSR125 [RS NEO] の開発資料によると、S プラットフォームを採用したモデルは、以下の位置付けとしている。
LSR125 の開発 |
Sporty: LSR125 [RS NEO]
Basic: XC115SC [JOG Sweet]
Fashion, Cool: XC115C [Limi]
Fashion, Cute: XC115N [CUXI]
これに、LSF125 [Vinoora] が加わった形となった。どんな分類とされるか不明で、「Fashion, Cute」 に入りそうな感じもあるが、CUXI は継続販売されるでしょう。
この LSF125 [Vinoora] は、他の国で発売されるか微妙なところ。欧州では2灯の同時点灯ができないため、せっかくの2灯は意味がなくなってしまう。日本では、このデザインが受け入れられるか言われると、厳しい。デザイン以外にアピールポイントがあれば、日本で発売も期待できそうなところだけど。
次回は、もう11月なので2020年モデル一覧にするかもしれない。でも、ちょっと早い気がするので、モデルチェンジした MT-09 のことか、モデルチェンジした BW’S 125 のことを書こうか考え中。