YZ80 の年式

今日は、前回(諸事情により、見た目は前々回なのだけど)少し登場した YZ80 の年式についてを。

YZ80 2001 4ESC
YZ80 4ESC

YZ80 は1974年から発売されたかなり歴史あるモデルで、2001年モデルが最終となった。30年近く発売されていたモデルで、空冷~水冷と変更されながら、最初期と最終期では同じモデルとは思えないほど進化している。


1970年代も入ってきていて確認が大変だったけど、いつものように年式一覧を。資料によって違っていたりする関係で、1970年代と1980年代については、いつもより確度が低め。

code name year country remarks
462 YZ80A 1974 USA, カナダ
492 YZ80B 1975 USA, カナダ
598 YZ80C 1976 USA, カナダ
1T0 YZ80D 1977 USA, カナダ、欧州、
オセアニア
2J5 YZ80E 1978 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
2X6 YZ80F 1979 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
3R1 YZ80G 1980 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
4V1 YZ80H 1981 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
5X2 YZ80J 1982 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
22W YZ80K 1983 USA, カナダ、欧州、
オセアニア
39K YZ80L 1984 USA, カナダ
43K YZ80L 1984 欧州、日本
58T YZ80N 1985 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
1LR YZ80S 1986 USA, カナダ、欧州、
オセアニア、日本
2HF YZ80T 1987 USA, カナダ、
オセアニア、南アフリカ
2JF YZ80 1987 欧州、日本
2VE YZ80U 1988 USA, カナダ、
オセアニア
2VF YZ80 1988 欧州、日本
3MK1 YZ80W 1989 USA
3ML1 YZ80 1989 欧州、日本
3MM1 YZ80W 1989 カナダ、オセアニア
3MK2 YZ80A 1990 USA
3ML2 YZ80 1990 欧州、日本、豪州
3MM2 YZ80 1990 南アフリカ
3MK3 YZ80B1 1991 USA
3ML3 YZ80B 1991 欧州、豪州
3MM3 YZ80B 1991 カナダ、ニュージーランド
3MK4 YZ80D1 1992 USA
3ML4 YZ80D 1992 欧州、豪州
3MM4 YZ80D 1992 カナダ、ニュージーランド
4ES1 YZ80E 1993 USA、カナダ、
ニュージーランド
4GT1 YZ80E 1993 欧州、豪州
4GT2 YZ80 1993 日本
4ES3 YZ80F 1994 USA、カナダ、
ニュージーランド
4GT3 YZ80F 1994 欧州、豪州
4GT4 YZ80 1994 日本
4LB1 YZ80LWF 1994 欧州、豪州
4LB2 YZ80LW 1994 日本
4LC1 YZ80LWF 1994 スウェーデン、
ニュージーランド
4ES4 YZ80G 1995 USA、カナダ、
ニュージーランド
4GT5 YZ80G 1995 欧州、豪州
4GT6 YZ80 1995 日本
4LB3 YZ80LWG 1995 欧州、豪州
4LB4 YZ80LW 1995 日本
4LC2 YZ80LWG 1995 スウェーデン、
ニュージーランド
4ES5 YZ80H 1996 USA、カナダ、
ニュージーランド
4GT7 YZ80H 1996 欧州、豪州
4GT8 YZ80 1996 日本
4LB5 YZ80LWH 1996 欧州、豪州
4LB6 YZ80LW 1996 日本
4LC3 YZ80LWH 1996 スウェーデン、
ニュージーランド
4ES6 YZ80J 1997 USA、カナダ、
ニュージーランド、UK、
スウェーデン
4GT9 YZ80J 1997 欧州、豪州
4GTA YZ80 1997 日本
4LB7 YZ80LWJ 1997 欧州、豪州
4LB8 YZ80LW 1997 日本
4LC4 YZ80LWJ 1997 スウェーデン、UK、
ニュージーランド
4ES7 YZ80K 1998 USA、カナダ、欧州、
ニュージーランド
4GTB YZ80K 1998 欧州、豪州
4GTC YZ80 1998 日本
4LB9 YZ80LWK 1998 欧州、豪州
4LBA YZ80LW 1998 日本
4LC5 YZ80LWK 1998 欧州、ニュージーランド
4ES8 YZ80L 1999 USA、カナダ、欧州、
ニュージーランド
4GTD YZ80L 1999 欧州、豪州
4GTE YZ80 1999 日本
4LBB YZ80LWL 1999 欧州、豪州
4LBC YZ80LW 1999 日本
4LC6 YZ80LWL 1999 欧州、ニュージーランド
4ES9 YZ80M 2000 USA、カナダ、欧州、
ニュージーランド
4GTF YZ80M 2000 豪州
4GTG YZ80 2000 日本
4LBD YZ80LWM 2000 豪州
4LBE YZ80LW 2000 日本
4LC7 YZ80LWM 2000 欧州、ニュージーランド
4ESA YZ80N 2001 USA、カナダ、欧州、
ニュージーランド
4ESB YZ80N 2001 豪州
4ESC YZ80 2001 日本
4LC8 YZ80LWN 2001 欧州、ニュージーランド
4LC9 YZ80LWN 2001 豪州
4LCA YZ80LW 2001 日本

モデルコードだけではわかり辛いため、いくつか年式順に写真を並べてみる。

YZ80 1975 492 (最初期)
YZ80 492
YZ80 1978 2X6 (モノサスに)
YZ80 2X6
YZ80 1982 5X2 (水冷に)
YZ80 5X2
YZ80 1986 1LR (ディスクブレーキに)
YZ80 1LR
YZ80 1993 4ES1 (倒立フォークに)
YZ80 4ES1
YZ80 1994 4LB1 (LW 追加)
YZ80 4LB1

イメージカラーの変化もそうだし、自動二輪車としての進化の過程が見られて、非常に面白い。
次回は、写真が揃っていれば YZ80 のカラーと言いたいところだけど、無理かもしれない。

WR155 の整備情報

昨年末、ヤマハインドネシアから WR155 [WR155R] が発売されると発表があった。その後、タイでも発売され、日本でも輸入する業者も出てきたため、容易に入手できるようになったようである。ということもあってか、「MTM155[XSR155] の整備情報」を書いてしまったからか、要望が届いたので、書けるだけ書こうかと。

WR155 2020 B3M1 [WR155R]
WR155 B3M1

WR155 [WR155R] は東南アジアなどで発売されている YZF-R15, MT-15, XSR155 で使われているエンジンを流用し、オフロードタイプにしたモデルである。東南アジアではスクーターを除くと、このクラスの排気量帯が売れ行きのメインとなっており、そのクラスにまた追加して発売した形となる。


WR155 [WR155R] は今のところ、インドネシア、タイで発売されており、さらにフィリピンでの発売も予定していたが延期されているようである。まずは、いつものようにモデルコードを一覧にしてみる。

code name year country remarks
B3M1 WR155 2020 インドネシア
B3M2 WR155 2020 タイ
B3M3 WR155 2020 フィリピン

業者が日本に輸入しているのはタイ向け B3M2 のようであるが、せっかくなのでインドネシア向け B3M1 を入れた整備情報の表を。

code B3M1 B3M2
model WR155 WR155
country インドネシア タイ
year 2020 2020
エンジンオイル
推奨オイル ヤマルーブ ヤマルーブ
SAE 粘度 10W-40 10W-40
グレード SG以上、MA SG以上、MA
エンジンオイル量
フィルタ無交換時 0.85 L 0.85 L
フィルタ交換時 0.95 L 0.95 L
分解時 1.10 L 1.10 L
冷間時バルブクリアランス
IN 0.10~0.14 mm 0.10~0.14 mm
OUT 0.21~0.25 mm 0.21~0.25 mm
点火栓
種類 NGK MR8E9 NGK MR8E9
冷却水量
ラジエターと総経路 0.60 L 0.60 L
リザーブタンク 0.25 L 0.25 L
バッテリー
種類 YTZ4V YTZ4V
ヘッドライト
バルブ HS1 35/35W HS1 35/35W
冷間時タイヤ空気圧
1名時 フロント 150 kPa 150 kPa
1名時 リア 150 kPa 150 kPa
2名時 フロント 150 kPa 150 kPa
2名時 リア 150 kPa 150 kPa
ブレーキディスク
使用限度厚 F 3.5 mm 3.5 mm
使用限度厚 R 4.0 mm 4.0 mm
フロントフォーク
オイル ヤマルーブ
サスペンションオイルG10
ヤマルーブ
サスペンションオイルG10
左側量 609.0 cc 609.0 cc
右側量 609.0 cc 609.0 cc
チェーンたわみ量
リアショック伸び時 25.0~30.0 mm 25.0~30.0 mm

インドネシア向けとタイ向けでは整備情報については違いはない。
MTM155[XSR155] と違い、ヘッドライトには LED が採用されていない。倒立フォークも使われていないため、MTM155[XSR155] のように左右のフロントフォークオイル量が違うこともない。あと、気になったのはタイヤ空気圧の指定が少ないかなというところだけど、オフロード向けなので、こんなものでしょう。

書いてから気が付いたけど、予告では TZR50 のカラーを書くことになっていた。すっかり忘れていたので来週に回して、後からこっそりこのページと日付を入れ替える予定にして。