web版パーツカタログのこれから

今日は web 版パーツカタログについての話を。この話は、先日書いた MTX850 NIKEN のパーツカタログを見るため、UK ヤマハの web 版パーツカタログにアクセスしたことから始まる。

YAMAHA PATS CATALOGUE

ありがたいことに、ヤマハは日本でもヨーロッパでもカナダなどでも、web 版のパーツカタログを公開している。アクセスしてみるとわかるが、web 版パーツカタログは Flash を使ったもので、個人的にはそのためだけに Flash Player を有効にした IE をわざわざ起動している。
この Flash については、Flash Player を作っている Adobe が2020年末に提供を終了すると発表しており、HTML5 の技術などもあって世の中からも消えつつあるものである。


ヤマハはどのタイミングでこの Flash をやめて、新しい web 版パーツカタログを公開するかと注視していたのだが、つい最近 UK ヤマハの web 版パーツカタログが Flash を使っていないものに変わった。

YAMAHA Parts Electric Catalogue on UK

モバイル端末でも表示できるような柔軟性のある web ページで構成されている。そのため、小さな画面でも表示できるようになっていて、PC で操作するとやや大きすぎる部分などがあったりするが、これまでの操作になれていれば迷うことはない仕上がりになっている。

仕様が変更される可能性があるが、パーツカタログのイラストについて Referer なし(違うページから)でもアクセスできるようになっている。例えば、下のリンクのような形でクリックしたら見られるようにもなるし、このページに直接イラストを貼ることもできる。
http://sss.yamaha-motor.co.jp/ypec/illust/B/BD51300DT010.PNG
さすがに iframe で指定されている web ページについては、直接アクセスするとエラーとなる。

ここから少し難しい話で。
昨年あたりから、ヤマハはパーツカタログに関する web ページを sss.yamaha-motor.co.jp というサーバに順次移動をしており、パーツニュースもそのサーバ配下に移動している。この sss.yamaha-motor.co.jp では Amazon Web Service (AWS) を使っており、今回の Flash を廃した新しい web ページも sss.yamaha-motor.co.jp へのアクセスとなる。しかし、実際のパーツに関するデータは今まで使っている parts.yamaha-motor.co.jp というサーバから json データで取得しており、今回の UK 向け web 版パーツカタログは完全移行という訳ではないようである。

この先2年で、parts.yamaha-motor.co.jp のサーバから sss.yamaha-motor.co.jp のサーバへと移行が行われる計画だと予想している。これは、parts.yamaha-motor.co.jp 側のサーバでは Apache 2.2.3 という12年前のサーバソフトウェアを使っており、OS は RedHat (多分、RHEL)となっている事情からである。
RedHat で Apache 2.2.3 を使っていて、特にカスタマイズしていないならば RedHat 5.9 というバージョンであり、このバージョンは通常サポートが既に切れている。延長サポートも2020年11月30日までとなっているため、サポート終了後も使えなくはないが、安全を考えるとこの日までにサーバの OS を入れ替えるか、新しいサーバに移行する必要がある。そんな背景があって、FLASH を使った web ページの廃止と共に、sss.yamaha-motor.co.jp への移行を進めていると思われる。

難しい話となってしまったが、UK を皮切りにこれから新しい仕組みの web 版パーツカタログに切り替えられるでしょう。ようやくこれで Flash を捨てることができるので、早く日本のヤマハでも、新しい仕組みのものに変更して欲しいところ。

2018年11月5日追記
ヨーロッパでの web 版パーツカタログが変更になったので、そちらも参考に。

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