今日はコンペティションモデルの WR500Z についてを。今日も少し楽をしている気がするが。
WR500Z 1992 4AA1 |
WR500Z は1992年に発売されたモデルで、翌1993年が最後のモデルとなった息の短かったモデル。発売期間が短く、日本で発売されなかったため、日本では見る機会がまずないと言って良いでしょう。
487cc 空冷単気筒と言うことで、ヤマハの2輪車用の中では最も大きな2ストローク用シリンダーではないかと思う。これが船外機になると、2ストローク V6 の 3342cc エンジンなんてあるので、想像しただけで楽しそうなのだけど。487cc エンジンのボア×ストロークは 87.0 x 82.0 mm で、保守用のオーバーサイズピストンも用意されており、1mm のオーバーサイズを使用すると 499cc となる。これは計算された排気量だったのか偶然だったのか。
この WR500Z は、USA とオーストラリアのみ販売されて、その他の国では販売されなかった。そんな WR500Z の年式一覧を。
code | name | year | country | remarks |
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4AA1 | WR500ZD | 1992 | USA、オーストラリア | |
4AA2 | WR500ZE | 1993 | USA、オーストラリア |
各年式でのカラーは1色なので、全2色となる。いつものように、カラー一覧も。
code | year | photo |
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4AA1 | 1991 | PURPLISH WHITE SOLID 1 |
4AA2 | 1998 | PURPLISH WHITE SOLID 1 |
2ストロークでのこの排気量帯は WR500Z が最初で最後となる。その後、4ストロークの WR400F が1998年に発売となり、WR426F、WR450F と進化していく。
1992年当時 WR250Z でさえ水冷であったのに、なぜ空冷のエンジンが使われたのか。それは YZ490 のエンジンを流用したため。YZ490 は1982年から1990年まで発売されたモデルで、モトクロスとエンデューロの違いはあるが、エンジン的に WR500Z は YZ490 を受け継いだ形となっている。
YZ490 1990 3MJ2 |
前の YZ490 の名前があるし、後には WR426F の名前もあるので、WR490Z でも良かったのだろうけど、WR500Z という販売名となった。色々と事情があってのことなのでしょう。スペックの比較でもしようと思ったが、検索すれば簡単に見つかるので今日はここまでにして。