空冷VツインのFZR – FZR150のカラー

今日は昨日の続きで、FZR150 の台湾向けカラーについてを。

FZR150 1990 3KW1
FZR150 3KW1

本当のことを言うと、カラーを書こうかどうか悩んだ。理由は2つあって、全年式揃ってないのと、この時代の台湾のパーツカタログには正式な色名が記されていないので色名がわからないのと。それでも、せっかくの機会なので書いてしまおうかなと。


パーツカタログには白红とか黑銀などのように書かれていて、漢字も少し違うので白赤とか黒銀など直して記述することにする。

code year photo
3KW1 1990 白赤
(写真なし)


黒灰
FZR150 3KW1 B


白青
FZR150 3KW1 C
3KW3 1991 黒銀
FZR150 3KW3 A


白赤
FZR150 3KW3 B
3KW2 1992 黒赤
FZR150 3KW2 A


白赤
FZR150 3KW2 B
3KW6 1996 白赤
(写真なし)


黒緑
(写真なし)

後側のシリンダーに空気が入るように、カウルには大きく2つインテークが開いているが、空冷 V ツインでは熱的に厳しかったのか、3KW2 になってオイルクーラーが装着された。カウルがない FZ150 ではオイルクーラーは装着されなかったので、やはりカウルの影響があったのでしょう。

FZR150 3KW3 カウル

上の写真でも見えるのだけど、フロントフォークには TRIPLE DISK と書かれている。

FZR150 3KW2 フロントフォーク

どうもフロントダブルディスクで、リアもディスクブレーキが装着されている意味のようである。この FZR150 以外では見たことがないので、台湾特有の表現なのだろうか。

欲しいとは思わないが、このエンジンでこの車体で、どんな走りだったのか、乗ってみたいとは思う。

空冷VツインのFZR – FZR150の年式

今日は FZR の中でも特異な FZR150 の年式について。

FZR150 1990 3KW1
FZR150 3KW1

1990年に台湾で発売され、その後シンガポールでも発売されたモデル。FZR と言えば水冷並列4気筒のイメージなのだけど、この FZR150 は空冷 V 型2気筒というまさかのエンジンが搭載されていた。それだけならまだしも、GENESIS の文字を入れていて、いやいやいやと突っ込みたくなる。


この V ツインエンジンは、後に XV125 Virago のエンジンとなった元になるエンジンで、6速ギアを搭載しており、150cc という排気量は当時の台湾の排気量規制の上限にあたる。当時ヤマハの
125cc エンジンのラインナップにはシングルエンジンしかなかったし、かと言って 150cc の四気筒は現実的ではないので、V ツインになったようだけど、V じゃなくても良かったのじゃないかと思えてくる。そんな FZR150 の年式を。

code name year country remarks
3KW1 FZR150 1990 台湾
3KW3 FZR150 1991 台湾
3KW2 FZR150 1992 台湾
3KW4 FZR150 1992 シンガポール
3KW5 FZR150 1994 シンガポール
3KW6 FZR150 1996 台湾

90年代だけど、発売数の少ないシンガポールモデルとなると情報が少なく、少し不確定な情報となっている。
この FZR150 には兄弟車がいて、ネイキッド版の FZ150 というモデルが存在していた。

FZ150 1990 3YB1
FZ150 3YB1

フレームは FZR150 と同じで、FZR150 と同様に台湾とシンガポールで発売されていた。FZ150 の方がカウルがない分、V ツインエンジンの搭載された様子がわかりやすい。この FZ150 にも「PERFORMANCE BY GENESIS」の文字が入っていて、少し笑ってしまう。

FZR150 は当時日本で発売されていた FZR250 から部品が流用されているのかと思って部品を見たり写真を比較してみたが、全くと言って良いほど別物だった。1992年の FZR150 3KW2 と1991年の FZR250 の 3LN5 の写真を比較してみる。

FZR150 1992 3KW2
FZR150 3KW2
FZR250 1991 3LN5
FZR250 3LN5

この V ツインエンジンの FZR150 がどのような走りをしていたかとか、レッドゾーン手前の 12000rpm のときはどんな音がするのかとか、気になってしまう。別な角度から考えると、XV125 にこの4バルブ6速ギアエンジンを乗せ換えるのも面白そうである。すんなり乗るかどうかはわからないが。