ヤマハのブルドッグ

今日は BT1100 Bulldog の年式について。

BT1100 logo

BT1100 はベルガルダヤマハで生産したモデルで、ベルガルダは2004年にヤマハ・モーター・イタリアに社名変更をしたが、2006年まで販売されていた。

BT1100 Bulldog 2002 5JN1
BT1100 5JN1

エンジンは 1063cc の V ツインエンジンを搭載しており、このエンジンはドラッグスター1100のものを流用している。見た目がもう少しコンパクトに見えるのは、デザインの影響なのでしょう。日本にはプレストが輸入していたが、街中で見かけることはほとんど無かった。


モデルコードは 5JN で、全てヨーロッパと南アフリカ向け。モデルが少ないので、写真付きの一覧で。

code YEAR year
5JN1 2002 BT1100 5JN1 A
BT1100 5JN1 B
BT1100 5JN1 C
5JN2 2003 BT1100 5JN2 A
BT1100 5JN2 B
BT1100 5JN2 C
5JN3 2004 BT1100 5JN3 A
BT1100 5JN3 B
BT1100 5JN3 C
5JN4 2005 BT1100 5JN4 A
BT1100 5JN4 B
BT1100 5JN4 C
5JN5 2006

個人的には、このモデルの後ろ姿が良い。バランスが取れている印象がするし、軽快さを感じる。

BT1100 5JN2

そんな BT1100 は2006年が最終モデルとなり、5年という短い期間の販売であった。もう少し遅ければ MT シリーズに入ったかもしれない。逆に考えると、MT-01/MT03 の元になったとも考えられるか。

ドイツの馬力制限

昨日、FZS1000 について書いた。見てわかるように、ドイツとフランスだけモデルコードが別になっている。以下の表はヨーロッパのモデルコードのみ抽出したもの。

code name year country remarks
1C21 FZS1000 2004 欧州、南アフリカ
1C22 FZS1000 2004 ドイツ
1C23 FZS1000 2004 フランス
1C25 FZS1000S 2004 欧州、南アフリカ
1C26 FZS1000S 2004 ドイツ
1C27 FZS1000S 2004 フランス
1C28 FZS1000 2005 欧州、南アフリカ
1C29 FZS1000 2005 フランス
1C2A FZS1000S 2005 欧州、南アフリカ
1C2B FZS1000S 2005 フランス

フランスの馬力規制については以前に書いた。しかし、ドイツの馬力規制については調べても見えてこない。例えば、1C21 はヨーロッパと南アフリカ向けモデルだけど、この中にドイツが含まれている。つまりドイツ向けは 1C21 と 1C22 になる。規制があるモデルと、ないモデルを2モデル発売していることになる。フランス向けは 1C23 のみで 1C21 には含まれていないという違いがある。


1C21 と 1C22 と何が違っているか調べると、キャブレタと CDI なので、スピード制限ではなく明らかに馬力を制限している。
ちょっと視点を変えて、2003年のドイツヤマハの web ページを見てみると。

FZS1000 Germany specifications

FZS1000 は 143.1ps でフルパワー仕様である。TW125 を書いたときにも同じ問題にぶつかったのを思い出した。以下は TW125 のモデル一覧。

code name year country remarks
5EK1 TW125 1999 欧州
5EK2 TW125 1999 ドイツ
5EK3 TW125 2000 欧州
5EK4 TW125 2000 ドイツ
5EK5 TW125 2001 欧州
5EK6 TW125 2001 ドイツ
5RS1 TW125 2002 欧州
5RS2 TW125 2002 ドイツ
5RS3 TW125 2003 欧州
5RS4 TW125 2003 ドイツ
5RS5 TW125 2004 欧州
5RS6 TW125 2004 ドイツ

125cc でもドイツ向けモデルが別にある。ヨーロッパ向けモデルの中にもドイツが含まれているので、やはり法的な馬力制限とは違うもののように思える。

色々調べてわかったことは、ドイツの馬力規制については現在ない。少なくとも2005年時点ではない。2001年でも馬力規制はなかったとあったが、確認が取れてないので参考程度。馬力が低いモデルを出している理由が免許制度にあるかと調べたけど、やはりそんな情報は見つからない。他に考えられるのが保険関係ぐらいか。もう少し調べてみて、わかったことがあったら、また書きたいと思う。