2011 九州〜屋久島
2011年7月11日 砂蒸


天気:曇りのち晴れ
距離:329km
移動:藺牟田池〜桜島

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今日も朝5時起き。 朝ごはんを作りながら、朝の池を少し散歩。 白鳥はまだ浮かびながら寝ているみたい。 思ったよりも雲が多いので、天気が少し心配。

藺牟田池

7時には出発して、山を降りる。 この降りる道は夜の10時から朝の5時まで単車は通行止め。 つまり、そういうような道、ということで登りは少しきついけど、下りは楽しみながら下りてきた。

通行止めの標識

国道328号線を南に進み、鹿児島市街を目指す。 途中、入来峠から入ったところに甲突池という湧き水があったので、行ってみた。 平成の名水100選と書かれているが、飲める場所がない。 池の水は綺麗そうだけど、鯉が泳いでいるし。 ちょっと離れた場所にある駐車場辺りにあるかも、と10分ぐらいうろうろしてみたけど、見つからなかった。 名水100選に選ばれているので、飲めるものだと思っていたので残念。 来る途中に、八重之雫、と書かれた湧き水はあったけど、平成の名水100選とは別なんだろうな。

甲突池

鹿児島市内に入って、まず目に飛び込んできたのが路面電車。 その路面電車よりも、軌道に芝が敷き詰められていることに驚いた。 手入れが大変そうだけど、この芝があるだけで清清しい気分になる。

路面電車

ここまで来たから、ついでに行きたかった屋久島に行ってみようかと思った。 出航時刻がわからないので、港へ行って確かめてみることに。 地図を頼りにしていたら、隣の埠頭に行ったりして15分ぐらい迷って、屋久島行きのフェリーが着くターミナルに。 着いた瞬間、汽笛を鳴らしてフェリー屋久島2が出航していった。

フェリー屋久島2

屋久島行きのフェリーは毎日8時半に出航みたい。 甲突池で時間を使わなかったり、隣の埠頭に行かなかったら間に合ったかも、と思うと悔しい気持ち。 去り行くフェリーを見ながら、明日のフェリーに乗ろうと決めて、今日は佐多岬に向かうことにした。

桜島とフェリー

薩摩半島から大隅半島に向かうため、桜島フェリーに乗る。 湾内航行だし、15分で到着するので、単車は特に固定せず。 車の中で待っている人も居て、他のフェリーとずいぶん雰囲気が違う。

フェリー乗船

朝の8時台9時台は10分に1本の間隔で運航しているので、船が頻繁に出入りしている。 24時間営業しているし、鹿児島駅の時刻表の方が寂しいぐらい。
船の中には立ち食いのそば屋(西日本なんでうどん屋?)があったりして、 オーシャン東九フェリーも少しは見習って欲しいぐらいである。

鹿児島港

このフェリー、桜島に着岸して降りた時点でも、まだお金を払っていない。 料金は桜島側にあるインターチェンジにあるような料金所で支払う。 火山灰の影響だろうか、かなり埃っぽい。
料金所では、460円と言われる。 「いつ値上げしたの?」と切り返して、350円を払う。 原付の強みである。

オイル交換

鹿児島市街が一望できる湯之平展望所に。 セルフタイマー用のカメラ置きがあったので、珍しく私も入って撮影。

雲が出ていて、噴煙だか雲だか良くわからない。 ここのお土産屋さんの人に聞いたら、噴煙は山の反対側から噴出しているのだって。

桜島

桜島の南岸、国道224号線を東に進んで、山の反対側に。 旅の里火山展望台という場所があったので、そこから噴火口を眺める。 噴煙を出しているのがわかる。
念のために言うと、この埋まった鳥居は多分ニセモノ。 さらにこの場所には土産物屋を横切らないと行けなくて、桜島大根を使った漬物の試食勧誘がすごい。

噴火口

で、こっちが本物の埋没鳥居。 この場所自体は中学校の一角の土地で、鳥居の10mぐらい先に校舎と体育館の渡り廊下がある。

埋没鳥居

大隅半島に入って、国道220号線に入ったところで、ざっと雨が降る。 雨装備なんかしていないし、向こう側の空は明るいので、そのまま突っ切る。 10分ぐらいで晴れ間が戻ってきた。 しばらく行ったところでチェーンの掃除をして、南下を続ける。

遠くに開聞岳が見えてきた。 そんなに高くない山なのだけど、稜線が綺麗なので非常に目立つ。

錦江湾の向こうの開聞岳

根占にある諏訪神社に寄る。 ここには並立鳥居があるとのことなので、気になっていた。
見てみると、まさに並列に鳥居がある。 三輪鳥居ほど構造的に面白くないけど、珍しさはある。 左から入って、右から出るしきたりみたい。

並立鳥居

道の駅根占で、大根占〜指宿のフェリーの時刻を確認する。 9時、11時、15時、17時の4本。 時間的に15時のフェリーに乗る予定かな。 この時間をお昼ご飯に充てるのは、ちょっと遅いけど。

佐多岬ロードパークを走る。 料金所はあるけど、2007年から無料になったので素通りする。 良い感じのカーブとアップダウンが続く道。

佐多岬ロードパーク

近くに大泊野営場という無料のキャンプ場があって、一瞬ここでキャンプしようか考えたけど、 携帯電話の電池は既にないし(この辺は電波が入らないので影響ないけど)、そろそろ洗濯したいし、 明日は朝のフェリーに乗るのであきらめる。

この先が入園料という名目で500円取られる。 自転車の人は、通行料と間違えたのか少し困惑気味だった。 2007年までは自転車は通れなかったことを思うと、良くなったのかもしれないけど。

料金所

平日なので交通量も少なく、良い天気と南国の景色で、気持ちよく走った。 下を見ると、綺麗な海が広がる。

佐多岬ロードパーク2

佐多岬が見えてきた。 晴れていれば屋久島が見えるらしいのだけど、薄っすら見えるのは種子島かな。 思ったよりも距離があるな。

佐多岬

佐多岬の駐車場に到着。 大きなガジュマルがあって、涼しそうな日陰を作ってくれている。 ちょっとした南国気分。

ガジュマル

ここが佐多岬への入り口のトンネル。 昔はここにも料金所があったみたいだけど、今は無料になった。 でも、料金所に人がいて。

涼しくて暗いトンネルで一息ついて、佐多岬まで歩いていく。

トンネル

トンネルを抜けると、また暑い世界が広がっていて、ジャングルのような森の中を歩いていく。 木陰がありがたい。 フェリーの時間があるので、急いで岬に向かう。

ジャングル

お決まりの佐多岬の看板がある場所で。 これで本土四端は行ったことになる。 ここまで10分ちょっと歩く。 急いで歩いたので、かなり汗だくになった。

佐多岬の看板

展望台からの写真。 展望台はかなりボロボロになっていて、上の階には豪快に風が吹き込んでいる。 どうやら、窓ガラスとサッシが落ちてしまったみたいで、そのまま工事用の足場などで落ちないようにしているだけ。 変に窓があるよりも気持ちよいけど、建物は傷む一方だろうね。

岬の先に小さな島があって、灯台はそこにある。 良く見ると、小さな船用の船着き場があって、そこから上陸できそう。 干潮のときは、地続きになりそうな気もするけど、どうなんだろう。 それにしても、海が綺麗な色。

佐多岬の灯台

佐多岬でもっとゆっくりしたかったけど、フェリーの時間があるので急いで後にする。 海の向こうに開聞岳が見えて、どことなくオロロンラインを走っているときに見える利尻島を思い出す。

開聞岳

フェリー出発15分前に、フェリー乗り場に到着。 しかし、乗り場が移動したと貼ってある。 大根占じゃなくて、通り過ぎた根占の港になったみたい。 移動になったのは良いけど、そうしたら看板をちゃんと外しておいて欲しい。 時間がないけど、間に合うかな。

フェリーの看板

8分ぐらい前に、根占港のフェリー乗り場に到着。 受付をして、3分ぐらいなら大丈夫と言っていたので、急いでコンビニに向かいお昼ご飯を調達。 出航3分前に乗船開始。 思ったよりものんびりしているみたいで、助かった。

根占港のフェリー乗り場

それにしても、フェリーは漁船に毛が生えたぐらいの大きさで、車は8台ぐらいしか積めない。 乗車口も1つしかないので、車をバックさせて積み込む。 船が小さくて揺れるためか、結構がっちりと固定された。

フェリーに固定

一応定員11人の客室があるけど、とても11人乗れるような広さではなく、8人も入ったらぎゅうぎゅうになってしまう。 雨の時はみんなここに居るだろうから、大変そう。 この一角を確保して、かなり遅いお昼ご飯を食べる。 食後は、地図を見ながら薩摩半島側のどこに行こうか考える。

フェリーの客室

40分ぐらいして、指宿港に到着(本当は山川港)。 地図を見る限り、もっと都会だと思っていたけど、工業港のような感じだった。
港には海上保安庁の巡視船「せんだい」が停泊していて、東北から非難してきたのかな、と思っていたけど、 どうやら(薩摩)川内からとったものみたい。

山川港

港から走り出して、しばらく迷う。 地図と全く違う場所なのである。 色々総合してわかったのが、フェリーが指宿港に着いたのではなく、山川港に着いたということ。 薩摩半島側でも港が変更になっているとは。

せっかく薩摩半島側に来たから、砂むし温泉に入ることにする。 迷っていたら辿り着いた山川砂むし温泉に。 なんか、前にテレビで見たときは、こんな場所じゃなかった気がする。 指宿市街に、砂むし会館砂楽というのがあるみたいなので、そっちにも行ってみて良さそうなところにすることに。

山川砂むし温泉

砂むし会館砂楽に来た。 そうそう、テレビで見たのはこんな感じだった気がする。 どっちでも良かったけど、戻るのも面倒なので、ここに入ることにする。

砂むし会館砂楽

浴衣に着替えて、砂浜に下りる。 この暑いのに、蒸し風呂なんてどうかしている、とも思ったけど折角来たのだから入ることに。 1回ぐらいは体験しておこうという気持ちで。

砂むし温泉

砂の上に寝て、上に砂を掛けてくれる。 まず重い。 そして暑い。 そのまま目の前の海に飛び込みたい気分を抑えて、10分ぐらい我慢した。 砂掛けをしている人も、暑そう。

砂むし

温泉に入りなおして、さっぱりして鹿児島に戻る。 今日の宿が決まってなかったので桜島 YH に予約の電話をして。 時間があったら、開聞岳の方に行きたかったけど、仕方が無い。
池田湖から開聞岳を望む。 池田湖って、あのイッシーが出るところかって急に思い出した。 それらしき姿はなかったけど。

池田湖

指宿スカイラインを北上して、鹿児島市街を目指す。 途中あった展望箇所をいくつか寄ったりする。 振り返ると開聞岳が見えて、鹿児島から指宿に走ると良い感じで気分が高まりそう。

指宿スカイライン

谷山インターで下りて、料金は60円。 この先の中山インターからは、125cc が通行禁止なので、海沿いの県道を走る。 すっかり日が傾いてきて、日没までには鹿児島市街に入りたかったけど、その前に沈んでしまった。

夕焼け

今日の宿は桜島だけど、桜島側はお店が少なそうだし、フェリーの蕎麦を食べるのも気が乗らないので、 鹿児島ラーメンを食べることにした。 行ったお店は、豚とろ、というところで。 ちょっと具が少ないけど、まあまあかな。

鹿児島ラーメン

明日は朝から屋久島に行く。 島のガソリンは高そうなので、まだ余裕があったけどガソリンを給油しておく。

今日の宿は桜島なので、朝乗ったフェリーにまた乗る。 同じ日に同じフェリーを同じ方向で乗ったのは初めてかもしれない。 船は静かに出港して、鹿児島の市街を離れていく。

鹿児島市街

フェリーの中の売店は既に閉まっていた。 フェリーの蕎麦を夕食にしないで正解だったな。 少しうとうとしながら、明日の予定を考える。

フェリーの売店

桜島に到着して、桜島 YH を探すのにちょっと苦労しつつ、到着。 YH のお風呂は温泉だったので、ゆっくり入って。 携帯電話の充電と、洗濯をして、島に備える。


今日の一言

南九船舶のフェリーなんきゅうだが、2011年8月10日より船が新しくなり、これまでの19トンの船から136トンの船になった。 定員も12人から95人と大幅に増え、利用しやすくなったみたい。

この航路は色々と問題があったようで、指宿周辺から出ていたフェリーの歴史は、調べると以下の流れ。

期間 航路 運航会社 備考
1965年〜1980年12月 山川港〜佐多港 錦江湾フェリー 海上国道
1968年〜2002年9月30日 山川港〜根占港 南海郵船
(岩崎グループ)
 
2004年8月1日〜2011年2月28日 指宿港〜大根占港南九船舶  
2005年12月1日〜2010年2月28日山川港〜根占港 鹿児島商船
(岩崎グループ)
官民共同
2011年3月1日〜 山川港〜根占港 南九船舶 官民共同

山川・根占航路がなくなって、南九船舶が代替の航路を始めたのに、また復活させたりと岩崎グループに振り回されている感じ。 この岩崎グループは、検索してみた限りあまり評判の良い会社じゃないみたい。
上述の佐多岬ロードパークもこの岩崎グループが運営していたもので、 閉鎖騒ぎがあって一時は佐多岬に行けなくなるのではという話もあったりして。

とりあえず、これからは山川・根占航路は南九船舶で落ち着いて運航されそうである。


Tatsuyoshi 21st Project
by Tatsuyoshi