
天草五橋を渡るため、本渡で天草下島から天草上島に渡る。 ループ橋から赤い目立つ橋が見えたので行ってみた。 どうやら自転車や歩行者用の橋で、ループ橋を使うのが大変なので作られたのでしょう。 日曜日なので、野球少年なんかが橋を渡ったりしていて、交通量はそこそこあった。

可動部分が上がらないかなと思ってうろうろしていたら、本渡側に管理所みたいなところがあった。 次に上がるのは何時か聞いたら、あと10分ぐらいであがるのだと。 船が通るためなので、時間はかなり前後するらしいのだけど。 とりあえず、見渡せる場所で待つことにしたら、橋が動き出した。 そして船が通過していく。
船に合わせて橋を上まであげず、途中で止めるみたい。 ここが川じゃなくて海峡だから船の行き来が多いのだろうね。

国道324号線を東に走る。 島原湾の向こう側には雲仙が見える。 今日も天気が良くて気持ちが良い。

天草五橋のうち、2橋の大矢野橋を渡って戻ってくる。 2橋から1橋の天門橋まではかなり距離があり、なんとなく本土にも上陸したくなかったし。 大矢野島から野牛島経由で維和島に行くのも考えたけど、惹かれるものがなかったのでやめる。
この辺りは天草松島と呼ばれていて、小さな島がいっぱいある。 ここは7日に行った九十九島と、本家の宮城県の松島と合わせて日本三大松島と言われているらしい。
写真は千厳山からの2〜4橋。

本渡に戻って、殉教公園に向かう途中で祇園橋という看板があったので行ってみる。 何でも天保の頃に作られたものらしく、天保と言えば天保の飢饉とか、天保の改革とかそんな昔の時代に作られた橋。 橋が作られる200年前の島原の乱でも、激戦地となった場所らしい。

殉教公園は、もともと本渡城があった場所らしい。 小高い丘になっていて、眺めが良かった。 公園の中に、天草キリシタン館があって、屋外エスカレータなんかがある新しい建物だった。 入ろうかと悩んだが、人が多かったのであきらめる。

本渡の銀行前にあった3人の鈴木さん。 島原の乱で、天草四郎時貞を鎮圧する側の鈴木重成が前にいる。 なんだかさっきの天草四郎時貞の銅像と、この銅像をどのような視点を持って見ればよいのか、良くわからない。 鈴木重成は乱後に島原のため尽力をしたのは確かなのだけど。

国道266号線をちょっと行くと、オートバックスがあったのでここでオイル交換。 ちょっと早かったけど、積んでいたオイルをとっとと使って、少しでも軽くする意味もあって。 今回は YAMALUBE SPORTS 10W-40 にした。

天草下島から鹿児島県には、フェリーで入る予定。 2つフェリーがあって、牛深港〜蔵之元港と、中田港〜(片側港〜)諸浦港で、本数は牛深港〜蔵之元港の方が多い。 中田港からのフェリーは1日7本で、失敗すると2時間待ちになってしまうので、 無難に牛深港からのフェリーに乗る。

切符を買ったけど、20分ちょっと時間があったので、お昼ごはんを買いに行って牛深ハイヤ大橋を渡ってみる。 長い海の上を走る橋道になっていて、橋の上に信号があり、信号を曲がるとループ橋になって下須島に降りられる。 冷静になって考えると、人口1500人居ない島に橋が2ついるか?とか、こんな立派なもの必要か?と思ってしまう。 バブル時代の負の遺産なのかもしれないな。

出港15分ぐらい前に船が着岸して、12分前に車が下りてくる。 7分前に乗船開始、かなりのんびりしている。
船に乗船して、お昼ご飯。 昨日も今日も、フェリーの中で食事をしている。 良い休憩になるし、その間も移動できているし、旅の気分にもなるし。

船の中を歩いていたら、フェリー連絡切符というのがあるのを見つけた。 長崎〜天草〜鹿児島の2つのフェリーを乗り継ぐと、安くなるというもの。 口之津〜鬼池、牛深〜蔵之元と乗り継ぐと、人だけで920円が750円になる。 有効期間が3日だし、これを買えばよかったと思ってさらに良く見ると、 車で乗船される方のみ割引の対象と書いてある。 自動二輪車は対象外かもな。
鹿児島県に入って、蔵之元港が見えてきた。 蔵之元港は牛深港と違って寂しい港だった。 フェリーの到着に合わせてバスが待っているのが、のんびりした気分になる。

長島本島から本土に入って、国道3号線に。 北九州で3号線を通って、大宰府で横断して以来、5日ぶり。 門司から310kmって、1日で走れる距離だな。 えらい遠回りしてきた感じ。

今いる場所が阿久根市と気が付いて、市役所に行ってみることにした。 市役所の建物は派手だけど、あの市長が辞めてしまったためだろうか、落ち着いている。 あの市長には共感できる部分もあったのに、やりすぎが目立ったから駄目になったのでしょう。 どちらにしても、地方議会に一石を投じたのは確か。

県道46号線を南下して、薩摩川内市入る。 地図を見ると、近くの倉野磨崖仏というところに「日本に唯一現存する梵字」と書いてあり、 気になったので行ってみた。 20分ほど迷って、近所の人に聞いて、やっと見つけた。 なんか、想像していたのと違う。
1318年に彫られた文字に「オーンク」という梵字があって、ここだけで使われているらしい。 意外と間違って彫っちゃったんじゃないか、なんて思っていたりしながら。 今昔文字鏡に収録されているのかなぁ。

すっかり16時になってしまい、今日の宿を考える。 鹿児島市街まで行けるけど、せっかく晴れていて明日も晴れなのでキャンプにしたい。 キャンプにするなら、日没までにテントを張って食事を済ましたいので、そろそろ準備したい。 近くのキャンプ場を地図で調べると、藺牟田池にキャンプ場がようなので、行ってみる。 値段が高かったら、住吉池公園か、八重山公園辺りを考えているけど、本土のキャンプ場は高いんだよね。 キャンプ場に2000円とか払えないので、予算のラインは800円かな。
藺牟田池が見えてきた。 思っていたよりも大きいのと、ちょっとダムのような感じがする。

藺牟田池キャンプ場は市営で、値段は持ち込みテントで200円! 周りは1000円とか当たり前にとるのに、格安である。 返事ひとつでここに決めて、とっととテントを張る。 テントサイトは広々しているので、100張りでも大丈夫そう。

テントを張ったは良いが、直射日光で暑いので、すぐに移動。 林の中にする。
この藺牟田池は、泥炭形成植物群落というのが有名みたいで、遠目に見たけどちょっとした湿地みたい。 風向きが良いと、浮島がいくつも見えるらしい。

夕食の食材を買いに行くので、近くの店を聞いたら、今日は日曜日だから近くの店は休みで、 入来の町まで行かないとないらしい。 食べ物は2,3日分あるので大丈夫だけど、 ビールの自動販売機ぐらい無いかと商店に行ってみたが、なかった。 仕方ない、今日は飲まないで過ごそう。 ついでに、看板が出ていた近くの水車に行ってみる。 名前は世界一郷水車なんだけど、今まで見た Laxey の水車の方が大きい気がする。 ちょうど、道の駅おばあちゃん市・山岡、に居る人からメールが来て、そこの水車は日本一らしい。 さて、ここのは何なのだろう。

池の反対側に温泉があるので、ご飯を食べた後に行ってみた。 ちょうど誰も居なくて貸し切り状態。 目の前は池で、気持ち良かった。

この温泉があるホテルいむたではビアガーデンのポスターが張ってあった。 飲み放題男性1300円、と書かれていて、おっと思ったけど7月15日からだった。 残念。
外に出ると、すっかり日が沈んでいた。 標高があるためか、風が涼しい。

ここのキャンプ場は、前が池なので蚊が多い。 虫除けを肌にスプレーしようと思ったけど、温泉に入った後だからあまり気分がすすまない。 昨日のフナムシよりも気分的には悪くないので、気にしないことにした。
今日の一言
単車で長距離を走ると、どうしてもオイル交換とチェーンの給脂が必要になる。 チェーンの給脂は、継ぎ足すだけなら良いが、クリーナーで綺麗にすると汚れがどうしても飛び散る。 同じように、オイル交換では廃油がでるので、廃油を回収してくれるところがありがたい。
例えば、国道沿いの単車屋で、オイル交換+チェーンのメンテナンス+近くの店で地元名物の食事、 みたいなセットがあれば、メンテナンスしてくれる時間は待たなくて済むし、手も汚れず非常に助かる。 そういうプランみたいなのを、単車メーカーも後押ししてしてくれないかな、と思う。