諫早から北東に向かい、諫早湾の海岸線に近いところを入った。 この辺りも干拓された場所なのか、土地が比較的平らで水田が広がっている。

水門が見えてきた。
水をせき止めている堤防の上を通れると知ったのは、この旅に出かける前。 それまでは単なる堤防だと思っていた。

堤防にある水門。 重い板がギロチンのように次々と落ちていく映像は、諫早湾の問題の時によく出てくる。 この辺りに住んでいた生物にとっては、本当にギロチンだったのかもしれない。
湾の中と外の水の色は明らかに違っていて、空を飛ぶ鳥もなんだか少し寂しそうに思えた。

一度、橘湾側に出て、国道57号線から雲仙に上っていく。 その前に、山に上るので、軽くチェーンのメンテナンスをして。
山を登っていくと、硫黄の臭いが漂ってきた。 道路脇からも湯けむりが出ており、観光客も多くいた。 そうか、今日は土曜日なんだ。

走りたかった雲仙仁田峠循環線は、路肩決壊のため通行止め。 何でも6月の大雨のときに崩壊したのだとか。 楽しみにしていたのに、がっかり。
しょんぼりして温泉街に戻り、温泉に入ることに。 どこか温泉に入れる場所はないかと探したら、新湯温泉館というところが見つかった。 ここを利用する人用の無料駐車スペースもあったので、ここで温泉に入ることに。

料金はなんと100円。 入り口に自動販売機があるものの、番台があった。 久しぶりに番台を見た気がする。 中は温泉というより銭湯みたいな感じ。 山の上の方は涼しかったので、気持ちよく温泉に入れた。

島原まゆやまロードを走るため、国道389号で北側に下りる。 良い感じの道だったけど、ちょっと車が多かったかな。
舞岳源水という看板を見つけたので、行ってみた。 なんだか変な石像がいっぱい。 汲みに来ている人が結構いたけど、水が出てくる場所がいくつもあってので、 順番待ちなんか無く飲むことができた。

島原まゆやまロードは、普賢岳と眉山の間を走る。 徳島の眉山は「びざん」だけど、ここの眉山は「まゆやま」だった。
島原まゆやまロードの登りは125ccじゃちょっときつい。 展望台で平成新山を見ながら、一休み。

水無川に沿って下りていく。 植生を見ると、火砕流がどのように流れていったかわかる。 TVで見ていた火砕流は、もう20年も前のことなんだよね。 早いもんだ。

大野木場砂防みらい館と、隣に保存されている大野木場小学校を見学。 小学校の中を見ると、机の天板や黒板、床板まで燃えてしまって、火砕流の高熱が凄いものだったとわかる。 自然の力を見せつけられた。

戻って島原市街の島原城や町並みを見て回ろうかと思ったが、土曜日で混んでそうなのでやめる。 雲仙グリーンロードを西に進むことにした。
内野水の出口、や有馬湧水なんかの湧き水を回る。 水が豊富なので、棚田が多く見られた。 写真は有馬湧水。

国道251号線の島原街道に下りて、海沿いを走る。 熊本県の天草が見えてきた。 天草まではフェリーで渡る。

口之津港に着く。 天草側の鬼池港までは、440円+単車(125cc以下)480円の920円。 次のフェリーまで20分ぐらいあったので、チケットを買ってから 船の中で食べる昼食を買いに、近くのお弁当屋さんに行く。
戻ってきたら、着岸しているところだった。 思ったより船は大きいな。

天草までは30分。 そんなに揺れないためか、輪止めだけの固定。 ちょっと心配だったけど、大丈夫だった。

船内でゆっくりお昼ご飯を食べて、地図を見ながら今日の予定を考える。 大きな地図じゃわからなかったけど、天草って島だったんだ、なんて発見をしながら。
もうすぐ天草側の鬼池港に接岸。

通詞島に行く。 イルカウォッチングで有名らしく、国道324号線には看板が立ち並んでいた。 海を見てみたけどそんなに綺麗じゃないし、イルカと泳ぐ訳じゃないし、値段も結構するし、 ということでイルカウォッチングはせずに、素通り。

四季咲岬に行く途中で、富岡城に寄る。 島のように突き出た半島の頂上にあって、眺めが良い。
地図を見ると、天草下島の中で苓北町だけが天草市ではない。 何でだろうと思っていたが、この富岡城から南側を望んでわかった。 結構大きな火力発電所がある。 このために合併しなかったのでしょう。
ここの港から長崎の南5kmちょっとの茂木港まで1時間10分で行けるフェリーも出ているし、 恵まれている町なのかもしれない。
富岡城の上には銅像が4体。 右が勝海舟、左が頼山陽、何でこの2人の銅像なのか不明だけど。 他は鈴木重成と鈴木正三。

ちょっと迷っていたら、白岩崎キャンプ場を見つけた。 明日も晴れそうだし、今日はキャンプにしようかと思ったのだけど、受付がない。 連絡先の看板も消えていて見えない。 そのうち管理人がやってくると思い、とりあえずテントを張ることにした。

テント張り→買い物→夕食→夕日を見る
という感じで過ごすが、未だ管理人は現れず。 海沿いなのでフナムシが多かった。 トイレに入ると中でフナムシが逃げ回り、さすがに気持ちが悪い。
キャンプ場の上の富岡海中公園から夕日が落ちるのを20分ぐらい眺める。 明日も晴れますように。

夕日を見てから、温泉に行く。 近くのあまくさ温泉は、温泉だけというのをやってないみたいなので、 少し離れた町営の麟泉の湯に行く。 まだ少し夕焼けが残る海を見ながら、湯に浸かってゆっくりと。
温泉から戻ると、キャンプ場にはもう1つテントが。 軽く挨拶して、とっとと寝ることに。
今日の一言
諫早湾干拓堤防道路を走っていると、堤防にずっと雑草が生えていた。 何キロも雑草地が続いているので、もったいないなと思いながら考えてみた。 もう柵はあるのだから、中に羊とか山羊とか放牧でもすれば良いのにとか、 コスモスとかポピーとか植えて花畑にすれば良いのになんて思った。
どうせ税金を使って草刈りするのだろうから、もう少し考えれば良いのに。 子羊や花の時期になると、人が見に来るから地元に少しはお金を落とすだろうし、 雑草だらけの見苦しさもないだろうし。 色々大変かもしれないけど、放置ってもったいないだけだと思う。