8時過ぎに23番薬王寺に行く。
昨夜は暗くてわからなかったけど、思ったよりも大きくて、高野山真言宗別格本山と書いてあった。
薬王寺から日和佐の街を。
南阿波サンラインを抜け、国道55号線を通り、高知県に入った。
23番の薬王寺から24番の最御崎寺までは80キロの道のり。
だいたい2時間ぐらいだろうか。
穏やかな海を見ながら、海沿いを進んでいく。
室戸岬が近づいたところで、大きな弘法大師の立像があった。
ここは弘法大師が修行したという縁がある土地みたい。
ここが御厨人窟と呼ばれる弘法大師が修行した洞窟。
入ったら何かが見えるかも、と思って薄暗い中を入っていったが、何も見えず。
普段の悪行のせいなのでしょう。
最御崎寺には「最御崎寺遍路センター」と呼ばれる宿坊があって、古い看板には最御崎寺ユースホステルと書いてあった。
昔はYHだったみたい。
日和佐にも昔YHがあったみたいだけど、最近はどんどん減ってきているな。
岬の上の高台にある最御崎寺を出発して、25番の津照寺に向かう。
天気も晴れてきた。
津照寺は港町にあるお寺で、本尊は楫取(かじとり)地蔵と書かれており、
海上安全・交通安全の守り神。
とても港町らしいお寺だった。
港では、うつぼの干物が気持ちよく太陽を浴びていて、のどかな感じだった。
27番神峯寺の細くて長い急坂を1速で登ったりしながら、28番大日寺に向かう。
その途中で、気になる建物があった。
山の上に洋館が建っており、そこへの道も面白そうである。
お土産屋さんに聞いたら、昔遊園地があったらしい。
その後持ち主が転々として、今は使われていないとのこと。
もったいない。
行きたい気持ちもあったけど、ぐっと抑えて見送る。
土讃線ごめん駅に寄る。
このシュールな看板のために、入場料を払って。
近くの中学生に、写真まで撮ってもらった。
近くに土佐電の路面電車の「ごめんまち」「ごめんひがしまち」「ごめんなかまち」「ごめんにしまち」駅もあった。
観光バスの団体がお寺に到着して、みんなでいっせいにお経をあげている姿を見かけた。
見ていて、まるで宗教みたいだな、なんて思ったけど、よく考えたら宗教そのものだった。
何も知らない人が見たら、カルトのように感じてしまうかもな。
29番国分寺には酒断地蔵尊があった。
巡礼中はお酒を飲まないので、それも伏せてお願いして。
30番の善楽寺で時間切れとなった。
この善楽寺はつい15年ぐらい前まで安楽寺と30番の札所争いをしていたお寺。
その話を聞いて、八十八箇所って何?と思ってしまった。
宿は高知YHに決めて、ちょっとだけ高知観光をした。
高知の街は大河ドラマの影響で、龍馬ブームが漂っていた。
龍馬生誕地に行ったり、近くの「龍馬の生まれたまち記念館」を見たり。
3日で30のお寺を回った。
このペースで行くと八十八箇所を回るのに合計9日掛かることになる。
なんとか今月中に回れるかな、というペースだろうか。
この先、お寺とお寺の距離が比較的長くなるので、そんなにうまくはいかないと思うけど。
お遍路3日目にもなると、最初はぼそぼそとした声で唱えていた般若心経も声を出すようになったし、
何人かの車で回っているお遍路の人と何度も会うことがあるので、色々と会話をするようになった。
なんとなくペースが掴めてきた感じである。