実は書いてから変更したのだけど、今日は北米とオーストラリア以外の XVS650 の年式についてを。前回書いたが、XVS650 はヨーロッパ、南アフリカ、オセアニア、北米、マレーシア、ブラジルで販売されていたので、ヨーロッパ、南アフリカ、マレーシア、ブラジル向けについてになる。

XVS650 2006 5WD3 [Dragstar]

XVS650 のヨーロッパ向けは、XVS650 [Dragstar] が1997年から2002年まで、XVS650A [Dragstar Classic] は1998年から2006年までと、意外と短い期間であった。さらにマレーシア向けは1998年のみと、貴重な存在である。

3年以上前に書いた「XVS1100の年式」を見返すと、全てのモデルコードが年式順に並んでいて、とんでもないことになっている。これはこれで使い方はあるものの、見易いかと言われると否定の返答をしてしまう。なので、今回は北米、オーストラリア以外にした上で、さらに XVS650 [Dragstar] と、XVS650A [Dragstar Classic] を分けることにした。まずは、その XVS650 [Dragstar] の年式一覧を。

ヨーロッパでの発売終了を引き継ぐような形でブラジルからも発売されるようになった。そのブラジル向けについては、Manaus 工場でのノックダウン生産である。
続けて、XVS650A [Dragstar Classic] の年式についてを。

XVS650A のモデルコードは北米向けと共通で、 5BN, 5SC と全て使い切って 4C5 へと続いた。この 4C5 も北米向けで使い切り、さらに 1BF となっている。3つのモデルコードを使い切っているというのは、長い間モデルチェンジでのモデルコード変更は行われてないことを意味している。発売当初からなので、大きなモデルチェンジを1度も行っていないということになる。

XVS650 [Dragstar] の1998年を見ると、ヨーロッパ向け2モデル、ドイツ向け4モデル、スイス・オーストリア向けが2モデル、フランス・スペイン・ドイツ・オランダ・UK 向けが2モデルとヨーロッパ向けだけで10モデル発売されている。例えば、4VR3 / 4VR4 の違いは、4VR3 では VIVID ORANGE METALLIC 2, DARK BLUE COCKTAIL 2 の2色、4VR4 が YAMAHA BLACK の色違いで、シリンダーの色などが違うもののスペックは同じである。色違いの YAMAHA BLACK である 4VR4, 4VR6, 4XP4, 4XR4, 4XR6 を除いても5モデルある。この5モデルのプロダクションコードと仕向け国を一覧にしてみる。

4XP3 以外ではドイツが全て含まれているため、25kW モデルを入れるとドイツでは8モデルあることになる。ただし、パーツカタログには記載されているものの、実際に発売されたかは未確認である。

25kW モデルを除いても、ヨーロッパ向けと、スイス・オーストリア向け、ドイツ向けが存在することになる。この違いは何かと言うと、排出ガス規制の違いで、スイス・オーストリア向けとドイツ向けには、エアクリーナー（風）カバーの裏にエアカットバルブが装着されている。写真で違いを見てみる。

XVS650 1998 4VR3 (欧州向け)

XVS650 1998 4VR5 (ドイツ向け)

EU の統一がまだ中途半端な時代のモデルなので、このような違いが出てきていた。
次回は北米とオーストラリア向け XVS650 の年式の予定。