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CV50 の年式2

今日は CV50 のうち、21世紀に販売されたモデルについて。21世紀に発売された CV50 の販売名は全て JOG で、日本以外でも海外で一部発売されていた。

CV50ZR 2001 5PT1 [JOG ZR]
CV50ZR 5PT1

CE50 と違い ZR は別モデルコードとなっている。2003年から生産が台湾となっており、フレーム形式は引き続き SA16J だったが、モデルコードが変更となっている。


いつものように、モデルコード一覧を。販売名は全て JOG なので、備考欄は削除してフレーム型式を入れた。それと、これまでは同じ年に発売されたモデルの場合はモデルコード順にしていたが、排出ガス規制に絡むところもあるため、今回は厳密に発売日での順番にした。

code name year country frame
5KN1 CV50R 2001 日本 SA16J
5KN2 CV50 2001 日本 SA16J
5KN3 CV50A 2001 日本 SA16J
5PT1 CV50ZR 2001 日本 SA16J
5KN4 CV50R 2002 日本 SA16J
5KN5 CV50 2002 日本 SA16J
5KN6 CV50A 2002 日本 SA16J
5PT2 CV50ZR 2002 日本 SA16J
5SU1 CV50R 2003 日本 SA16J
5SU2 CV50A 2003 日本 SA16J
5SW1 CV50ZR 2003 日本 SA16J
5SU3 CV50R 2004 日本 SA16J
5SU4 CV50A 2004 日本 SA16J
5SW2 CV50ZR 2004 日本 SA16J
5SU5 CV50R 2004 日本 SA16J
5SU6 CV50A 2004 日本 SA16J
5SW3 CV50ZR 2004 日本 SA16J
5SW4 CV50Z2 2004 日本 SA16J
5SU7 CV50R 2006 日本 SA16J
5SU8 CV50A 2006 日本 SA16J
5SU9 CV50 2006 オセアニア SA32T
5SW5 CV50ZR 2006 日本 SA16J
5SW6 CV50Z2 2006 日本 SA16J
5SUA CV50 2007 南アフリカ SA32T
5SUB CV50R 2007 日本 SA16J
5SUC CV50A 2007 日本 SA16J
5SW7 CV50ZR 2007 日本 SA16J
5SW8 CV50Z2 2007 日本 SA16J

オセアニア向けではウィンカー位置・大きさが法規的に引っかかるため、別途追加している。そこまでは良くある話なのだが、日本向けで使われていたウィンカーを隠したり取り外したりせず、そのまま別のウィンカーを追加した対応だった。良く言えばコストを抑えた、悪く言えば手を抜いた装備になっている。最初見たときは、教習仕様かと思ったぐらい。

CV50 2006 5SU9 [JOG]
CV50 5SU9 A

南アフリカ向けでは、この追加ウィンカーは装備されていなかった。ざっと眺めた感じでは、海外向けでも駆動系などの変更はないため、特別最高速度があるわけではなさそうである。

2004年に JOG Z-II が発売されたので、2004年の各モデルについて写真で比較してみる。

CV50R 2004 5SU5 [JOG]
CV50R 5SU5
CV50A 2004 5SU6 [JOG]
CV50A 5SU6
CV50ZR 2004 5SW3 [JOG ZR]
CV50ZR 5SW3
CV50Z2 2004 5SW4 [JOG Z-II]
CV50Z2 5SW4

5SU6 は 5SU5 のリモコンレスモデルなので、エンブレム以外で外見を見分けるのが困難である。JOG Z-II では色々な装備に手が加えられており、駆動系も加速よりに変更となっている。そのため JOG ZR よりも値段が3000円も高くなっている。

次回は1980年代の CV50 のカラー一覧としたいのだけど、全く不明だったり揃ってなかったりなので、21世紀に入ってからの CV50 のカラー一覧にしようかと。

CV50 の年式1

今日は CV50 の年式のうち、1980年代に発売されたモデルについてを。いつも思うのだけど、1980年代になると資料が少なくて大変。

CV50E 1981 5G6 [BELUGA]
CV50E 5G6

1980年代の CV50 は、日本で BELUGA の販売名で発売された。海外では RIVA の名前で発売されるものの、CV80 ほど海外に輸出されなかった。これは、すぐに CA50 (日本では SALIENT の販売名)が RIVA として発売されたためで、価格的に見ても CA50 の方が有利だったのでしょう。CV80 では廉価版の CA80 が発売されなかったため、CV80 は CV50 よりもかなり長い間海外で発売されていた。


1980年代なのでいつもよりもちょと確度が落ちるが、いつものように年式一覧を。

code name year country remarks
5G6 CV50E 1981 日本 BELUGA
5G7 CV50 1981 日本 BELUGA
17L CV50E 1982 日本 BELUGA
39H CV50 1983 西ドイツ
39J CV50 1983 オーストリア
44F CV50 1984 欧州 SACHS へ OEM
46H CV50L 1984 USA RIVA

44F の CV50 は SACHS (正確には FICHTEL SACHS AG) へと OEM 供給された。SACHS へ OEM 供給していたが、SACHS の会社名を付けて販売されていた訳ではなく、SACHS に買収された HERCULES のブランド名で発売され、HERCULES CITY 50 としてヨーロッパで発売された。

HERCULES は日本ではあまり聞きなれない会社・ブランドで、UK にも同名の自動二輪車製造会社があったため混乱してしまうこともあるが、市販車で初めてヴァンケル(ロータリー)エンジンを搭載した自動二輪車 W-2000 を製作したことで有名である。W-2000 を発売した当時、HERCULES は既に SACHS に買収されていて、UK では DKW が販売していたこともあり、W-2000 についてどう表現すれば正確になるのか難しいところもある。

CV50 1984 44F [HERCULES CITY]
CV50 44F HERCULES

どうも 39H / 39J も HERCULES CITY だったようなのだが、資料が乏しくて確定するまでに至らなかった。
ヨーロッパ向けでも USA 向けでも法的な理由により、ウィンカーの形状変更や位置変更が行われている。また、パッセンジャー用のステップや、シートのベルトと二人乗りの装備も有していた。

CV50L 1984 46H [RIVA]
CV50L 46H

せっかくなので、日本向け、欧州向け、USA 向けを写真で比較してみる。

CV50E 1982 17L [BELUGA]
CV50E 17L
CV50 1984 44F [HERCULES CITY]
CV50 44F
CV50L 1984 46H [RIVA]
CV50L 46H

CV50 でも仕向国によってシートやキャリアが異なっているのがわかる。

BELUGA とはシロイルカの種類で、それもあって日本で発売されていた BELUGA のイメージカラーは白が使われている。逆に言うと、赤い BELUGA って何?感じになるのだけど、そんなことを考えるのは野暮ということでしょう。