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BA50 GEARの比較

GEAR シリーズはあまりカラーバリエーションがないので、BA50 GEAR の各モデルの比較をしようかと。

BA50 2004 4KNH [GEAR C]
BA50 4KNH

BA50 GEAR のモデルとしては、BA50, BA50S, BA50ST, BA50N, BA50NH, BA50C の6種類ある。このうちトランク付きの BA50ST は初年度の1994年モデルのみである。BA50ST は BA50S に後付けすれば成立するモデルなので、言い方を変えると提案したモデルとも言える。


BA50 GEAR は1994年の発売当初から新聞配達にも使われる想定であった。さらに、実際に配達している人の声を反映してフットブレーキやパーキングロックを装備し、オプション扱いであった大型キャリアとフロントバスケットを追加して、1996年に新聞配達用の BA50N の発売に至る。それにより、さらに新聞配達として採用されることとなる。
また、カスタムベースとして使われることをフィードバックして、パーソナルユース用の BA50C の発売となり、広がりを見せていく。
そんな BA50 GEAR の BA50, BA50S, BA50ST, BA50N, BA50NH, BA50C 各モデルを写真で比較してみる。

BA50
BA50 4KN1
BA50ST
BA50 4KN2
BA50S
BA50 4KN3
BA50N
BA50 4KN6
BA50NH
BA50 4KN8
BA50C
BA50 4KNN

BA50NH は BA50N にグリップヒーターを付けただけのモデルなので、外観での区別は難しい。そんなこともあるので、装備の違いについて比較をしてみる。

モデル名 BA50 BA50ST BA50S BA50N BA50NH BA50C
リアボックス なし あり なし なし なし なし
パーキングスタンド なし あり あり なし なし なし
フットブレーキ なし なし なし あり あり なし
パーキングロック なし なし なし あり あり なし
サイドスタンド あり*1 なし なし あり あり あり
大型リアキャリア なし なし なし あり あり なし
フロントバスケット なし なし なし あり あり なし
グリップヒーター なし なし なし なし あり なし
バーハンドル なし なし なし なし なし あり
別体メーター なし なし なし なし なし あり

*1 4KN1 には装着されていない

燃料容量と積載スペースから「旅向き」ともいえるが、バリエーションの中では新聞配達向けの BA50NH が最も旅向きとなる。2サイクルエンジンなので、ロングツーリングでもオイル交換の必要がなく、50cc では 1, 2 を争うぐらいの位置かもしれない。

BA50 GEAR は2007年に4サイクルエンジンの BX50 GEAR になり、デザインがビジネス一辺倒のようになってしまった。さらに 50cc クラスは JOG / Vino のようにホンダ製になっていく中、今後 GEAR はどうなるのか気になるところである。

BA50 GEARの年式

ちょっと時間が開いてしまったが、今日は BA50 GEAR の年式についてを。
GEAR は1994年に発売された。それまで、新聞配達はカブやメイトなどのアンダーボーンがメインで、ピザなどのデリバリーはホンダのジャイロ系の車体が多く使われていた。そんな時代にスクーターベースの BA50 GEAR の発売となる。発売当初は懐疑的な意見も多かったようだが、じわじわとデリバリー業界で採用されていき、今に至る状況となった。

BA50 1994 4KN1
BA50 4KN1

JOG POCHE にも言えることだが、GEAR は市場の要求汲み取りと外さないデザインで、少しずつ不動の地位を築いていった。それを見ていたホンダも、1995年に慌てて「トピック」を発売したが、デザインや燃料容量など劣るところもあり、2003年には発売終了となった。ホンダとしても捨てられない規模というのを再認識したのか、その後2011年に「ベンリィ」の発売に繋がる。
忘れてならないのが未来的な雰囲気を持つデザインで、それもあってカスタムベースなどにも多く用いられ、パーソナルユース用に BA50C の発売もされたぐらいである。個人的には、125cc クラスの GEAR が出てくれれば購入に至ったのだけど、残念なことに未だに実現せず。先にホンダのベンリイ110が発売されて、次期スクーター買い替え候補にベンリイ110が入った形である。


ちょっと思い入れが入ってしまったが、BA50 GEAR の年式一覧を。後の BX50 では特定企業向け未公開モデルが発売されているが、BA50 ではそれがないので、全てのモデルがヤマハの部品情報検索に出てくる。

code name year frame remarks
4KN1 BA50 1994 4KN
4KN2 BA50ST 1994 4KN
4KN3 BA50S 1994 4KN
4KN4 BA50 1996 4KN
4KN5 BA50S 1996 4KN
4KN6 BA50N 1996 4KN
4KN7 BA50 1996 4KN
4KN8 BA50NH 1997 4KN
4KN9 BA50 2000 UA03J
4KNA BA50S 2000 UA03J
4KNB BA50N 2000 UA03J
4KNC BA50NH 2000 UA03J
4KND BA50 2003 UA03J
4KNE BA50S 2003 UA03J
4KNF BA50N 2003 UA03J
4KNG BA50NH 2003 UA03J
4KNH BA50C 2004 UA03J
4KNJ BA50 2006 UA03J
4KNK BA50S 2006 UA03J
4KNL BA50N 2006 UA03J
4KNM BA50NH 2006 UA03J
4KNN BA50C 2006 UA03J
4KNP BA50 2007 UA03J
4KNR BA50N 2007 UA03J
4KNS BA50NH 2007 UA03J
4KNT BA50S 2007 UA03J

2サイクルエンジンの BA50 GEAR は、排出ガス規制のため2007年が最終年式となり、4サイクルエンジンの BX50 GEAR にバトンタッチした。次回はカラー一覧と言いたいところなのだけど、大してカラーバリエーションが無いので、各モデルの装備比較にしようかと。