STAR VENTURE発表

昨日、ヤマハ発動機は STAR VENTURE の発表を行った。噂は聞いていたが、思ったよりも気合が入っているモデルで驚いた。

XV1900FD 2018 [STAR VENTURE]
XV1900FD STAR VENTURE

ホンダのゴールドウィングが水平対向6気筒なのに対して、STAR VENTURE は V ツインエンジンを搭載しており、モデルのアプローチが異なっている。


2018年モデルということで情報が不明な部分もあるが、モデル名は XV1900FD に、モデルコードは 2DF になるようである。このモデルコードを見て3回ほど確認をしてしまった。私の記憶だと、2016年後半からの新しいモデルコードは全て B で始まっているので、数字で始まるモデルコードはもう残っていないか、もう使わないものと思っていた。

いつものように、モデルコードの一覧をと言いたいところなのだけど、確認が取れていないので省略して、日本語のプレスリリースに何故か詳細が書かれていなかった TC モデルについて書こうかと。まず、写真で比較してみる。

STAR VENTURE
STAR VENTURE
STAR VENTURE TC
STAR VENTURE TC

わかりやすい点は、TC がアンテナ2本というところ。上の大きさの写真ではわかり辛いが、パッセンジャー用スピーカー有無も違っている。

STAR VENTURE
STAR VENTURE
STAR VENTURE TC
STAR VENTURE TC

その前に、TC は何の略かと言うと、ヤマハ US のページには Transcontinental Option Package とあり、Transcontinental の略のようである。大陸横断オプションパッケージというスケールが大きな名前。その TC モデルに装備されているのは。

・GPS ナビゲーション
・CB 無線
・パッセンジャー用スピーカー
・LED フォグランプ
・パッセンジャー用 USB ポート付き収納
・アラームセキュリティシステム

TC モデルにアンテナが2本あるのは、CB 無線のもののようである。GPS ナビゲーションのデータは北米向けのみかもしれないし、CB 無線は日本で使う周波数や出力と異なっているので、TC モデルが日本に輸入される可能性はないでしょう。

STAR VENTURE が日本で発売されるか気になるところだが、車体を見る限りそれもなさそうである。まず、エンジン横には113と描かれている。これは排気量で、113立法インチを意味している。メトリックを使用している国と言うか UK と US 以外の国では使われていない単位である。

STAR VENTURE エンジン横
エンジン横

ブレーキリザーバータンクの蓋を見ると、注意文が英語のみの記述になっている。例えば、MT-10 だと2016年にヨーロッパで発売されたが、その時点でブレーキリザーバタンクの蓋には日本語での注意文も書かれていた。

STAR VENTURE ブレーキリザーバータンク蓋
ブレーキリザーバータンク蓋

そんなことを考えると、北米以外での発売は考えてないことがわかる。ただし、市場の要求が高まればどうなるかわからない。

それにしても、気合の入ったモデルである。ひょっとしたら、ヤマハは VMAX というフラッグシップを失った後継と考えているのかもしれない。発売が楽しみである。

YZF600R各国モデル比較

いきなり問題です。以下の写真は1997年の YZF600R ですが、どこの国向けのモデルか下の選択肢から選んで答えて下さい。

日本   ポルトガル   ドイツ
オーストラリア   フランス   オランダ
スイス   オーストリア   イタリア
アメリカ   カナダ   南アフリカ
1.
1番
2.
2番
3.
3番
4.
4番

正解は、

1. オーストラリア
2. カナダ
3. オランダ
4. イタリア

で、全問正解できた人はかなりの YZF600R マニアと自負して良いと思うし、観察力も鋭い人だと思う。
続けて、各国モデル比較がてら、正解の解説をしようかと。

1.
1番

1 の写真を見ると、Thundercat の文字が入っていない。そのため、ヨーロッパ以外の国向けとわかる。サイドにリフレクタが装備されていないので、これはオーストラリア向けということになる。

2.
2番

2 の写真でも Thundercat の文字が入っていない。そして、リアウィンカー下とフロントフォークにリフレクタが装備されている。リフレクタがあるので、アメリカ向けかカナダ向けなのだけど、アメリカ向けではこのカラーリングは発売されていないため、カナダ向けということになる。

3.
3番

3 の写真では、Thundercat と入っているのでヨーロッパ向けということがわかる。さらにマッドフラップ(後ろの泥よけ)が長い。そのためこれはイタリア、ポルトガル、ギリシャ向け以外となる。タイヤを見るとダンロップなので、UK、オランダ、ノルウェーのどれかになる。選択肢にはオランダしかないので、オランダが正解となる。

4.
4番

4 の写真も Thundercat と入っているのでヨーロッパ向けということがわかる。マッドフラップが短いのでイタリア、ポルトガル、ギリシャ向けのどれかになる。タイヤは Michelin のため、イタリア向けが正解になる。

という具合で、ヨーロッパ向けでも国によって装備が違っていたりする。また、ドイツやフランス向けでは馬力を抑えたモデルも出ていて、ヨーロッパ向けを識別するには、モデルコードか車体番号を見るのが手っ取り早い。

比較と書いておきながら、クイズのような形になってしまったが、たまにはこんな感じでも良いかなと。