「発売情報」カテゴリーアーカイブ

AG125はボトムニュートラル

ニュージーランドでは販売店に AG125 が並んでいるようなのだけど、ヤマハニュージーランドの web ページには AG125 の詳細は出ていない。こまめにページのチェックをしていたのだけど、先にヤマハ南アフリカの web ページに掲載された。

AG125 2017 BF81
AG125 BF81

今日はそこでわかったことなどを書こうかと思う。


パーツカタログをじっくり見ればわかったことなのだけど、ヤマハ南アフリカの web ページを見て気が付いたことが2つ。

AG125 2017 BF81
AG125 BF81

まず、ミッションがボトムニュートラルなこと。これは AG100 / AG200 から受け継いだのでしょう。個人的にロータリーミッションは乗ったことがあるが、ボトムニュートラルは無いので便利なのか不便なのか判断が付かない。

AG125 BF81 specification

そして、燃料タンクのキャップに鍵が付いていない。公道を走ることができる装備があるのだけど、やはり農牧場で使われることがメインと考えられているようである。気になって調べてみたが、オーストラリア・ニュージーランド仕様も同様に鍵がないようである。

AG125 BF81 Petrol tank

ヤマハ南アフリカに掲載されている AG100 / AG200 のスペックと比較してみる。

model AG100 AG125 AG200F
year
code
不明
不明
2017
BF81
2015
BP23
エンジン 2 ストローク 4 ストローク 4 ストローク
排気量 97 cc 124 cc 196 cc
ボア×ストローク 52.0 × 45.6 mm 54.0 × 54.0 mm 67.0 × 55.7 mm
圧縮比 6.6:1 10.0:1 9.5:1
馬力 6.3 kW 7.3 kW 11.8 kW
トルク 10.0 Nm 11.6 Nm 17.0 Nm
全長 2110 mm 2100 mm 2135 mm
全幅 930 mm 940 mm 930 mm
全高 1080 mm 1095 mm 1110 mm
最低地上高 235 mm 225 mm 245 mm
装備重量 99 kg 113 kg 112 kg
燃料容量 10 L 11 L 11 L
スタータ キック キック/セルモータ キック

AG125 は AG200 より重いのが気になるところ。
AG125 の購入を少し考えていたのだけど、燃料キャップとボトムニュートラルが引っかかってしまう。どちらも少しお金を掛ければなんとかなりそうな感じではあるが。

AG125 BF81 engine

AG125 が発売になり、この流れだと AG100 は発売終了になってしまうかもしれない。AG100 は DT125 / DT175 と共に現役のモデルの中では最古の部類に入るものである。
英語版の wikipedia には、AG100 がアフリカで健康面での命を守る役割を担っていたり、エボラの拡大を防いでいたり、結核やマラリアの患者をフォローアップしたりと役立っていることが書かれている。

AG125 BF81

この AG125 も同じようにアフリカでも活躍してくれるのでしょう。

STAR VENTURE発表

昨日、ヤマハ発動機は STAR VENTURE の発表を行った。噂は聞いていたが、思ったよりも気合が入っているモデルで驚いた。

XV1900FD 2018 [STAR VENTURE]
XV1900FD STAR VENTURE

ホンダのゴールドウィングが水平対向6気筒なのに対して、STAR VENTURE は V ツインエンジンを搭載しており、モデルのアプローチが異なっている。


2018年モデルということで情報が不明な部分もあるが、モデル名は XV1900FD に、モデルコードは 2DF になるようである。このモデルコードを見て3回ほど確認をしてしまった。私の記憶だと、2016年後半からの新しいモデルコードは全て B で始まっているので、数字で始まるモデルコードはもう残っていないか、もう使わないものと思っていた。

いつものように、モデルコードの一覧をと言いたいところなのだけど、確認が取れていないので省略して、日本語のプレスリリースに何故か詳細が書かれていなかった TC モデルについて書こうかと。まず、写真で比較してみる。

STAR VENTURE
STAR VENTURE
STAR VENTURE TC
STAR VENTURE TC

わかりやすい点は、TC がアンテナ2本というところ。上の大きさの写真ではわかり辛いが、パッセンジャー用スピーカー有無も違っている。

STAR VENTURE
STAR VENTURE
STAR VENTURE TC
STAR VENTURE TC

その前に、TC は何の略かと言うと、ヤマハ US のページには Transcontinental Option Package とあり、Transcontinental の略のようである。大陸横断オプションパッケージというスケールが大きな名前。その TC モデルに装備されているのは。

・GPS ナビゲーション
・CB 無線
・パッセンジャー用スピーカー
・LED フォグランプ
・パッセンジャー用 USB ポート付き収納
・アラームセキュリティシステム

TC モデルにアンテナが2本あるのは、CB 無線のもののようである。GPS ナビゲーションのデータは北米向けのみかもしれないし、CB 無線は日本で使う周波数や出力と異なっているので、TC モデルが日本に輸入される可能性はないでしょう。

STAR VENTURE が日本で発売されるか気になるところだが、車体を見る限りそれもなさそうである。まず、エンジン横には113と描かれている。これは排気量で、113立法インチを意味している。メトリックを使用している国と言うか UK と US 以外の国では使われていない単位である。

STAR VENTURE エンジン横
エンジン横

ブレーキリザーバータンクの蓋を見ると、注意文が英語のみの記述になっている。例えば、MT-10 だと2016年にヨーロッパで発売されたが、その時点でブレーキリザーバタンクの蓋には日本語での注意文も書かれていた。

STAR VENTURE ブレーキリザーバータンク蓋
ブレーキリザーバータンク蓋

そんなことを考えると、北米以外での発売は考えてないことがわかる。ただし、市場の要求が高まればどうなるかわからない。

それにしても、気合の入ったモデルである。ひょっとしたら、ヤマハは VMAX というフラッグシップを失った後継と考えているのかもしれない。発売が楽しみである。