「モデルの写真」カテゴリーアーカイブ

パーツカタログのイラスト変更

書きたいことが色々溜まっている状態だけど、今日はパーツカタログに描かれている部品イラストの話を。

XP530A 2017 BX31 [TMAX SX]
XP530A BX31

「TMAXの2017年モデル」のときに、こんなことを書いた。

話が変わるが、新しい TMAX の2017年モデルである XP530 を調べていて違和感を感じた。どうも XP530 から管理体制の変更があったみたいである。

何となく感じていたその違和感の理由が判明した。


理由はパーツカタログに描かれているイラストが、線のデータから CAD のデータに変更になった。言葉で書くよりも実際に見るほうが早いので、2016年の TMAX のシリンダーヘッドのイラストと、2017年の TMAX のシリンダーヘッドのイラストを比べてみる。新しくなった方をイラストと呼んでよいのか悩むところだけど。

以前のイラスト
前のイラスト
新しいイラスト
新しいイラスト

古い方は何年も見慣れたイラストなので、新しいイラストはわかり辛く感じる。昔はこのイラストを手書きで書いていて、今は CAD の図面からトレースしているのだろうけど、CAD のデータをそのまま使うようになってしまったのである。このイラストの形式は TMAX だけでなく、カナダやヨーロッパでの YZF-R6 のパーツカタログでも使われ始めているのを確認できる。

このタイミングで、イラストの左下に書かれているイラスト番号の形式も変更になった。今まで「-」(ハイフン)が入っていたところが「D」となっている。拡大して見てみると。

古い形式(59C1300-L010)
59C1300-L010
新しい形式(BC31300DS010)
BC31300DS010

今は紙媒体で出すことが少なくなったので、ハーフトーン部分のインク量やコピーした時の滲みを気にする必要が減ってきた。それに加えて細かな部品に至るまで設計を CAD で行っているので、それを使うことで図面を別に描く手間が省ける。そんな思惑もあって、このようなイラストの変更になったのでしょう。

YZF-R1 14B マフラー CAD 画像
YZF-R1 CAD

これから CAD データを使ったパーツカタログが増えていきそうな感じなので、見る側も慣れていかないといけない。イラスト番号も含めて違和感があるけど、時代を考えると仕方ないところ。XP530/YZF-R6 に続けて、XMAX 300 でもこの形式のイラストが使われるのじゃないかと予想をしながら。

モデルの撮影場所

今日はヤマハが使っている写真の撮影場所なんかを考えてみようかと。


毎日のようにヤマハのモデル写真を眺めたりして、色々とわかったことがいくつか。

VMAX 2016
VMX17 2CEL

撮影スタジオが磐田にあるヤマハの建物のどこかにあって、そこで発売されるモデルの写真を撮っているものだと思っていた。しかし、写真からそうではないものがあった。全てかどうかわからないが、袋井にあるスタジオコバという場所で撮った写真があった。

スタジオコバの web ページでは、ヤマハ発動機の自動二輪車の写真を使っていたり、スタジオで撮影している様子の写真もある。

撮影の仕事内容とは? – 株式会社スタジオコバ

ここでは Sinar の P3 に eVolution 75H のバックパックを付けたもので撮影している。これだけでも200万円はするような機材で、完全にプロ用のもの。

海外で生産して、日本に入って来ているものはどうなっているのか。最近では、スクーターを中心に台湾で作っているものが日本に輸入されている。

YW50F BW’s – 2016 1VC3
YW50F 1VC3

そのヤマハ台湾でも自分のところで撮影してるわけではなく、老高美文化事業有限公司という会社で撮影しているようである。日本で発売されているスクーターの写真は、ほとんどが日本で撮影されたもののようなのだけど、一部にこの老高美文化で撮影されたものが使われている。この老高美文化の web  ページでも、ヤマハのモデルが確認できる。

撮影作品 機車 – 老高美文化有限公司

ここでは、少し前まで PHASE ONE のデジタルバックなんかを使っていたが、現在の機材は不明。

台湾製造だからと言って製品写真は台湾で撮るのではなく、ほとんどが日本で写真を撮っているのと同様に、日本のヤマハで作って海外に輸出されているモデルも、輸出先で撮っているようである。ただし、アフリカ向けなどは設備の関係もあって、日本で撮っているものもある。

MT-09 Tracer / Tracer 900/ FZ-09 で写真を比較してみる。いつもはトリミングなどするが、ここではダウンロードしてきた jpg ファイルそのまま CSS でトリミングして、あとはブラウザ任せにした。

MT-09 Tracer 日本

JAPAN MT-09 Tracer
Tracer 900 ヨーロッパ

Europe Tracer 900
FZ-09 USA

USA FZ-09

確かに、コントラストとか光の当て方、影の付け方などが違う。やはり、撮影はどこでやっているかは別にしても、各国で写真を編集しているのは確かなようである。

モデルコードとかパーツ番号は日本のヤマハで管理しているので、何となくモデルの写真も日本で撮って管理していると考えていたが、意外とそうではないことがわかってきた。まだまだ知らないことがいっぱいあるな。