X-MAX 300の詳細

X-MAX 300 の詳細がわかってきたり情報をもらったので、今日はそのあたりについて。

CZD300-A 2017 B744 [X-MAX 300]
CZD300 B744

X-MAX 300 はヨーロッパで3月に発売とのことだったのだが、どうも問題が起きて発売延期になっているようである。


各国の型式登録の情報などからわかったが、モデル名は CZD300 になる。正確には ABS 付きなので CZD300-A に。これまで X-MAX シリーズで使われてきた YP の文字は入らず、まさかの CZD になるということで驚いた。CZ が付くモデル名は80年代に発売されていた CZ150 TRACY 以来。

モデルコードは B74 になり、ヨーロッパ向け、英国向け、オーストラリア向け、台湾向けが準備されていて、別途 MBK 版も出る。いつものように一覧を。

code name year country remarks
B741 CZD300-A 2017 欧州、南アフリカ X-MAX 300
B742 CZD300-A 2017 フランス、ベルギー Evolis 300
B743 CZD300-AH 2017 豪州、ニュージーランド X-MAX 300
B744 CZD300-A 2017 台湾 X-MAX 300
B749 CZD300-A 2017 英国 X-MAX 300

気になるのが、英国向けのモデルコードが離れていること。何が気になるかと言うと、1つ目は英国の EU 離脱と関係があるのかなという疑問。もしそうだとすると、これからは英国向けのモデルコードが別に用意されることになる。そしてもう1つは、開いている 5~8 はどこの国向けが入ってくるのか。北米も考えられるし、排気量的には東南アジアも考えられる。他にも、TMAX での BLACK MAX のように特別仕様車の可能性もある。どう埋められていくのか、気になるところである。

CZD300 2017 B742 [Evolis 300]
CZD300 B742

X-MAX 300 はインドネシアで製造をしているのだが、ヨーロッパでの発売が遅れている。どうもエンジンに問題があるらしいという噂で、新エンジンの新機種なため仕方ない部分なんだろうけど。

そんなヨーロッパではアクセサリーパーツが充実している。発売予定のエプロンと、グリップヒーター、ハンドマフの装着で、冬は快適そう。このセットは冬になったら欲しくなるだろうな。

Apron B74-F47L0-00-00
B74-F47L0-00-00
Hand Muffs B74-F85F0-00-00
B74-F85F0-00-00

日本での発売を期待したいところではあるのだけど、292cc という微妙な排気量なので発売されないでしょう。

モデルコードを知るには

今日はどうやってモデルコードを知るのか?の話を。書いていたらだいぶ長くなってしまったが。

XP530 2017 BX34 Japan
XP530 BX34

先日、年式を教えてくださいとか、モデルコードを教えて下さいと言った質問の書き込みがあった。私はそんなサービスをやっていないし、個人が趣味でやっていることなので、メールアドレスが書き込まれている人には「ヤマハに聞いてください」とあっさりと返した。


じゃ書いているモデルコードはどこから入手しているのか。そのやり方は、一言で言うと「大きな画像を探している」だけである。
例えば、昨日 YZF-R15 のモデルコードは「多分 BK6 になる」と書いた。なぜそうなったのかと言うと、まずインドネシアのヤマハにある YZF-R15 のページを見た。

YZF-R15 2017 インドネシアのページ

エンジンのシリンダーの写真が出ていた。シリンダーだけにしてみると。

YZF-R15 2017 シリンダー
YZF-R15 2017 シリンダー

よくよく見ると、文字が見えている。

YZF-R15 2017 シリンダー拡大
YZF-R15 2017 シリンダー拡大

これを見ると最初の文字は B か 3 に、二番目の文字は K か R に、三番目の文字は 6 か G だろうかとわかる。このエンジンは YZF-R15 で初めて使われたので、この英数字はモデルコードになっている可能性が高い。
次に別の画像を探す。インドネシアでは3月24日に YZF-R15 の披露会を行った。「大きい画像」を探して、見つけたのがこのメータ周りの写真。

YZF-R15 2017 メータ
YZF-R15 BK6 メータ

注目するところは、メータじゃなくてクラッチのケーブル。そこに部品番号が描かれている。

YZF-R15 2017 クラッチケーブル
YZF-R15 BK6 クラッチケーブル

これを見ても、BK6 だか BR8 だかに見える。他の画像も見ながら、これは BK6 だろうな、ということになった。

他にも2017年モデルの XP530 TMAX が出たときは、モデルコードが「未確認だけど BC3 になる」と書いた。このときも、発表時にプレスサイトが掲載した写真の中から、「大きな写真」をまず探した。それで見つけたのが、この写真。

XP530 BC31 TMAX DX
XP530 BC61 TMAX

何の変哲もない写真だけど、ドライブベルトを大きくしてみると。

XP530 BC31 TMAX DX ドライブベルト
XP530 BC61 TMAX ドライブベルト

BC3 という文字が確認できる。駆動系を一新しているし、BC3 はそれまでに使われていなかったので、ここは BC3 でしょうということになった。そんな感じで、「大きな画像を探して」モデルコードを類推しているに過ぎなく、一個人がモデルコードを知るにはこのぐらいの調べ方をしている。

本当にちゃんとしたモデルコードが知りたい場合は、新車時に貼り付けられている管理用のシールを確認するのが近道。XP530 TMAX SX の日本向けでは、こんな感じの管理用のシールが貼られている。

XP530 TMAX SX BX34 管理用のシール
管理用のシール

モデル名からモデルコードから色まで、きちんとした情報が得られる。
新車時の管理シールが確認できなくても、モデルコードのシールがシート下やメットイン内に貼られているので、それを見れば確認することもできる。

XC125E BF93 [AXIS TREET] モデルコードのシール
XC125E BF93 モデルコードのシール

2017年の MWS125 Tricity がヨーロッパで発表されたときにも、「大きい写真を探して」この写真があった。

MWS125 BR71 Tricity
MWS125 BR71 Tricity

メットインの中のモデルコードのシールを確認すると、見辛いが BR71 を確認できる。

MWS125 BR71 Tricity ラベル
MWS125 BR71 Tricity ラベル

それ以外でも参考になるのが、ガソリンタンクに貼られているシールや、空気圧などのタイヤ情報のシールである。

タイヤ情報シール
タイヤ情報シール

このシールの右下には部品番号が描かれている。新機種であった場合、この部品番号もモデルコードの参考となる。

タイヤ情報シール
タイヤ情報シール

モーターサイクルショーや展示会で、発売前のモデルを展示していることがある。そんな展示されたモデルを掲載している web ページを検索して、できるだけ「大きな画像」を探す。ほとんどが外観を写したものなので、「そんな写真はみんな撮ってるから、シート下とかシールの写真を」と心の中で思ってしまう。
そんな感じの私流モデルコードの知り方。